カッコよくなるエアロは相応の費用もかかる
愛車をカッコよく仕上げるのに、大きな役割を果たすのはエアロパーツであることは間違いない。だが、相応の費用が掛かるのも事実。ならば、エアロに頼らずカッコよく仕上げる方法はないのだろうか? 代表的な手法を紹介しよう。
ちょっとしたクルマが買えるほど費用が必要な場合も……
前後バンパー、サイドステップなどのエアロパーツ装着はデザイン的に雰囲気が変わるのはもちろん、多くのエアロは路面方向に伸ばされていて、車高を低く見せる効果もある。愛車をカッコよく仕立てるのには大きな効果を持つ。
しかし、エアロパーツはじつは装着が大変。自動車メーカーのディーラーオプション的なものはサクッと装着できることが多いが、いわゆるアフターパーツのエアロパーツは結構大変である。
まず仮付けして装着穴や固定位置などを修正。物によってはそこで大きな修正が必要になる。さらにFRPの表面がうねっていることが多く、パテ盛りと研ぎによってしっかりと面を出さないと、装着後に光の反射がなんとも安っぽくなってしまう。
そういった修正などをしつつ塗装して装着すると、エアロ本体と含めてちょっとした中古車が買えるくらいになってしまうことも多く、それだけの投資が必要なのだ。もちろん、それを否定する気もないが、もっと手軽にカッコよくしたい人はどうしたらいいのだろうか?
1:なにはなくともまず車高ダウン
オフロード系ではなく、スポーツ系やハッチバック、セダンなどで言えば、とりあえず車高を30mmほど下げるだけで、まず見た目がビシッと締まる。車高ダウンは車高調に限らず、ダウンスプリングなどでもよく、各車30mmくらいであれば合法範囲内で見た目にも下がって見える。
そこでポイントとなるのは車高が下がると、サスペンションジオメトリーの関係で、タイヤは内側に入ってしまうこと。車高を下げる前にホイールを新調してしまって、そのあとに車高を下げると「電車」のようにホイールが内側に入ってしまうことにもなりかねない。
2:車高ダウンとセットでホイール交換
前述のとおり、ホイールも交換するのなら、車高ダウンとセットで選びたい。純正サスではみ出してしまうサイズでも、車高を下げれば余裕でフェンダー内に収まってしまうことがある。そのあたりのノウハウこそ、プロショップにお願いしたい部分だ。
プロが培ったノウハウにはそれだけの価値がある。自己判断でホイールをネットで購入し、イマイチだったと泣くくらいなら、ちょっと高くてもプロショップでバッチリサイズを購入したほうが、結果的には遥かに安い。
3:グリルを変更してみる
意外と効果的なのがフロントグリルの変更。純正バンパー内のグリルを網にするキットだけでもちょっとレーシーになるため、DIYでグリルをカットしてホームセンターで買ってきた網を張る人もいる。網にするとレーシングカーっぽくなり、なかなかシックに決まる。
4:ヘッドライトレンズの色&ライトの色
ヘッドライトに、合法範囲でわずかに調色フィルムを貼ると、一気にイメージが変わる。スーパーGTに参戦するGT500クラスのフェアレディZが、青いヘッドライトでなんともいえぬ雰囲気を持っていたが、それと同様だ。
さらにHIDやLEDの色も、青くすればいいわけではないが、ちょっと色を変えるだけで他車とは違うイメージに仕上げることが可能だ。
5:シートの変更で着座位置を低く
意外と効くのがシートポジションを下げること。バシッと決まったクルマでも、覆面パトカーのように乗員が直角シートでアタマが高い位置にあるとイマイチかっこよく見えないもの。ちょっと低めの位置に座ることで、それだけで見た目にもレーシーさが現れる。
プロドライバーの織戸 学選手はとにかくシート位置を下げる。やっぱり重心を下げたいからですか? と聞くと、「いや、かっこいいから」と即答。レースでもかっこよくありたいと、徹底的にこだわっているのだ。
6:ボディデカールで引き締める
ステッカーやデカールも見た目を引き締めるのに有効。クルマドーカスタムファクトリーではヤリスカップ車両をかっこよくするべく、専用に設計したステッカーを発売。絶妙に黒く仕上げることでメリハリが付いてかっこよく見えるのである。
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以上、ワンポイントでも見た目の印象がガラッと変わる方法を紹介した。これからカスタマイズしたいと思っている人は、ぜひ一度試してみてほしい。