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クルマから「キーキー」「バキバキ」「シャラシャラ」音が聞こえたらタダモノではない証! チューニングカー特有のサウンドとは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW

  • チューニングカーのイメージ

  • シャラシャラ音のするクラッチ
  • チューニングカーのイメージ

交換によって音が発生することがある

 最近のクルマはエンジンの静粛性やボディの気密性が高まり、ノーマル状態であれば音を意識することは少なくなってきた。しかしサーキットや街で見かけるチューニングカーは、マフラーが奏でるエキゾーストノートだけじゃなく、普通のクルマとは違う「音」の宝庫といってもいい。パーツの不具合や故障と勘違いして不安にならないため、チューニングによって出る代表的な音を知っておきたい。

エアクリーナー交換で発生する「シュゴー」

 まずはエンジンルームから。代表といえるのは剥き出し型のエアクリーナーで、アクセル全開なら「シュゴー」や「キュイーン」といった吸気音、ターボ車ならアクセルオフで「シュルルル」という、このあと紹介するブローオフバルブに似た音が出ることもある。

 ちなみにコレはブローオフバルブで逃し切れなかった圧力が、タービンへ戻る際に発生する「バックタービン」と言われる音だ。ブローオフバルブは製品によって音の大小は違えど、圧縮空気を解放する「パシューン」という音が出る。

ブレーキ「キーキー」やクラッチの「シャラシャラ」を好む人も

 最近は音が出ないことをウリにする製品も多いが、ブレーキパッドの「キーキー」という鳴きも、昔はチューニングの証として好む人が少なからずいた。駆動系でよく知られているのは強化クラッチに交換した際、ペダルを踏んだときに発生する「シャラシャラ」音。ラグドライブ方式と言われるクラッチ独特のサウンドで、ペダルを踏み込むことで開放されたクラッチプレートが、プレッシャープレートなどに接触したときの音なのだ。

シャラシャラ音のするクラッチ

 昔は強化クラッチが必要なほどパワーが出ていると、ある種のステータスに感じる人もいたが、近年は静けさやノーマルっぽさを求める人が多数派のようで、純正と同じで音の出ないストラップドライブ方式の製品も人気だ。

 同じ駆動系では機械式LSDも独特の音が出る。ステアリングを切って低速で進むときと条件は限られるが、下まわりから聞こえる「バキバキ」という大きめの異音。機械式LSDは駆動トルクでクラッチを圧着させて両輪の動きを制御し、低速では駆動トルクが小さいためクラッチの作動が断続的に行われる。その際に発生するのが振動による音で、一般的には「チャタリング」と呼ばれている。

発生したらトラブルを疑ったほうがいい音もある

 いっぽう本当に不具合や故障を疑いたいのは、足まわりから聞こえる「コトコト」という異音だ。車高調のロックシートが緩んでいたりアッパーマウントのピロボールが動いていない可能性はもちろん、長く使っていたり中古で手に入れた車高調であれば単なる劣化で交換やオーバーホール時期が近いことも。いずれにせよ不安を抱えたまま乗り続けることはせず、自分で判断できなければ早めにプロの意見を仰ぐべし。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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