ケーニグゼグ スタイルを随所に取り入れた「CC850」
CC850には、前で触れたとおりCC8Sから受け継がれた多くのデザイン面での特徴がある。まずは水中生物をモチーフとした、エアロダイナミクスに富むボディシルエット。これは現在に至るまで、ケーニグゼグが伝統的なスタイルとして用いているもの。
独特な「シンクロへリックス」ドアやダイヤル型のホイールなども、もちろんCC8Sから継承された機構、スタイルとなる。インテリアでも同様に、ダイヤル型のスイッチパネルやアナログ式のメーターパネルなど、懐かしくも機能的なデザインで、2シーターのキャビンは演出されている。
ミッドに搭載されるエンジンは、5L V型8気筒ツインターボ。ドライサンプを採用したこのエンジンは、最高出力では1385ps、最大トルクでは1383Nmを発揮。レブリミットは8500rpmに設定されているが、フライホイールを装備しないため、高速域でのフィーリングはケーニグゼグならではの独特なものになっているという。
組み合わせられるトランスミッションは、6速MTのほかに、9速ATの選択が可能になった。基本構造体はもちろんカーボン製のモノコック。これにカーボンとケブラーからなるボディパネルが組み合わされ、車重は1385kgと驚くべき軽さを実現している。
デビュー作のCC8Sを想起させる限定車を誕生させたことで、再びそのブランドに注目を集めされることに成功したケーニグゼグ。北欧の、孤高のハイパーカーメーカーの勢いは、これからも続く。