平成元年に買ったランクル70には家族の思い出がいっぱい
トヨタ「ランドクルーザー70」のオーナーたちによって年1回、山梨県のスタックランドファームオフロードコースで開催されている「LC70オーナーズクラブジャパン全国ミーティング」。ノーマル仕様からカスタム車までさまざまなランクル70とオーナーが集い、語らっても良し、走っても良しと、とくに決まりはない、趣味的なオーナーズイベントだ。2022年9月に行われた会場から、気になったランクル70とオーナーをご紹介しよう。
オリジナル度の高いランクル70初期モデル
平成元年(1989年)2月に新車で登録し、現在まで乗り続けている森 敏郎さん。ちなみにこの日のイベントへは、550kmもの距離を1日で自走してきたそうだ。
森さんのランドクルーザー70は「BJ」と呼ばれる初期モデルで、購入当時パンフレットに黒の特別仕様車と書かれていたモデルだったという。標準に対してサイドのデカール、ウィンチ、メッキホイール、リヤLSD、モケットシートなどが装備された限定車だったというこのランクル70。基本的にはノーマル状態で現在に至っているが、この「基本的には」というのがこのクルマのポイントだったりする。それについては後ほど詳述しよう。
家族が増えたことがキッカケでこのクルマに乗り始めたという森さん。当時、さまざまないわゆるクロカンと呼ばれていたクルマがあるなかでランクル70を選んだのは、フォルムと機能が気に入ったから。当初はオフロードなども楽しんでいたそうだが、自身とクルマが年齢を重ねるにつれ、無理せず大事に乗るようになって現在に至っているという。
30年以上の歴史のなかでエンジン積み替えも
1989年から30年以上にわたって大きなトラブルはなく……とはもちろんいかず、2度ほど大きなトラブルに見舞われたことがあるそうだ。最初はトランスミッションのギヤ欠けで載せ替え、2度目がエンジンのオイル上がり/下がりだったという。ちなみにエンジンのトラブルが出たのが59万kmというから、ランクル70のディーゼルエンジンのタフさには驚かされる。ほかのオーナーさんも、数十万kmというのは当たり前の世界で、通常のクルマとの過走行の概念が異なっているようだ。