ハードなトライアルも通勤もこなすランクル70はタフな相棒
トヨタ「ランドクルーザー70」のオーナーたちによって年1回、山梨県のスタックランドファームオフロードコースで開催されている「LC70オーナーズクラブジャパン全国ミーティング」。ノーマル仕様からカスタム車までさまざまなランクル70とオーナーが集い、語らっても良し、走っても良しと、とくに決まりはない、趣味的なオーナーズイベントだ。2022年9月に行われた会場から、気になったランクル70とオーナーさんをご紹介しよう。
父から譲り受けたランクル70に乗り続けて27年
1988年式(BJ)のランクル70 LXに乗っている、むっさん。クルマの周りをぐるっと回って説明してもらうと、ワンオフのフロントバンパー・ロックスライダー、ホイールはブラッドレーV(センターバルブ)、タイヤはヨコハマ・ジオランダーMT003、足まわりは3.5インチアップのテイクオフのベルリンアイスプリング(リーフ)、USビルシュタインショックアブソーバー、ARBエアロッカー(圧縮空気によるデフロックシステム)などなど、オフロード走行のための装備が整えられている。そして、クルマの説明をしてくれたむっさんから、「3次元鈑金」という謎の言葉が。
むっさんのLXは彼が小学5年生の時に父親が購入し、20歳のときにゆずってもらって以来27年ほど乗り続けているクルマで、走行距離は39万3000km。学生時代からウィンチ装着やインチアップなどを施してオフロード走行を行っており、現在もトライアル競技のブラッドレー杯に出場するなどの本格派であると同時に、通勤にもこのクルマを使用しているという。
凸凹のボディフィニッシュは「3次元鈑金」?
むっさんの走りは相当ハードなようで、オフロードを走行中に転倒水没しエンジンを載せ替えたほか、FRPトップのサイドガラスをヒットして破損(パーツは全て出てきたそうだ)、このイベントの直前にも沢でウインカーがもぎ取れて交換など、修理歴は多数。カスタム&修理でこれまでにかかった費用は、本人いわく1000万円を超えているかも、とのこと。ただし、これまでボディの修復歴はないという。
27年修復歴のないボディはどのようなものかとクルマをひとまわりしてみると、明らかにさまざまな箇所に凹みなどが見て取れる。ボディ修復歴なし……? つまりはボディ関係はヒットしてもそのままにしてあるということ。そしてその凸凹の跡が「3次元鈑金」という表現になっているようだ。このあたりは、トライアル競技や本格的オフロードを走っているオーナーならではということだろうか。
「じつはボディは直したいとも思っているのですが、どうせまたぶつけてしまうので(笑)。それ以外はよく走るし、通勤にも使ってるのですが普通に乗っている分には壊れないクルマなんですよ。エンジンの熱ダレなどもなく、普通に林道を1日600kmとか走ってくれます。もう27年くらい乗ってますが、自分かクルマ、どっちかが死ぬまで乗り続けようと思ってます」