グループB時代を戦ったレアな「フォードRS200」も登場
「初開催でどのくらいのオーナーさんに共感いただけるか心配もありましたので、今回はフリーオープンスタイルのミーティングにしました」と主催のYBT380さん。その予想はいい意味で裏切られ、関西/中四国エリアのオーナーを中心に、会場となった岡山県・鷲羽山展望台駐車場に予想を大幅に上まわる約50台ほどのホモロゲモデル/ベースモデルが集まりました。
1990年代に開催されたイベントで見られたレプリカ車両は少数派で、今はオリジナルのスタイルで維持しているのが大多数。ただ、中味はノーマル派よりもチューンド派が多く、内外装のバリエーションも豊かで、あれこれ目移りしてしまうほどでした。
一大勢力となったのはトヨタ・セリカ、スバル・インプレッサ、ランチア・デルタの3車種でした。セリカは初の4WDターボモデルとなったST165(4代目)、初のWチャンピオンに輝いたST185(5代目)、悲運の名車となったST205(6代目)が勢揃い。
インプレッサは1994年、1995年を制覇した初代のGC8が中心で、ランチアは数少ないレプリカ仕様にコレツィオーネ/ブルーラゴスなどの限定車など、知っている人には懐かしく、知らない人には違いが分からないマニアックなラインアップとなっていたのが印象的でした。
そのほか、往年のランチア・フルビア、グループBカーのフォードRS200、インプレッサ22B STIなどのレアものや、本物のラリーカーに仕立てたランエボVIなども集い、熱い視線を浴びていました。
2023年は規模を拡大して開催されることが決定
個人的にも1992年、1994年にWRCの現場に出向き、これらのラリーカーと対峙した当時を思い出し、懐かしい気分でいっぱいでした。
来場者の方々もWRCマシンにどっぷりとハマっている人ばかりで、あちらこちらで話の華が開花。愛車はもちろん、特定車種に対する愛情は半端ではなく、かなりディープで愛があふれるイベントであることがひしひしと伝わってきました。
「今回で手ごたえを得ましたので、今後も開催する予定です。行きたくても遠くて……という声もありましたので、次回はもう少し関西寄りでクローズドな場所を検討中です。できればラリーレジェンドで行われているパルクフェルメ(車両を一時的に保管する置き場)風の写真が撮影できたり、助手席同乗試乗などもっとWRC好きに喜んでもらえるイベントにしたいですね」とYBT380さん。
大盛況に終わった第1回WRCホモロゲモデルミーティング。12年ぶりのラリー・ジャパン開催をきっかけに、歴代WRCマシンたちにふたたび注目が集まるかもしれせんね。