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「ラングラー」の先駆けとなったアメリカン「ジープ」のレストア車がクール過ぎる!! JKラングラーから「CJ-7」に乗り換えた感想は?

フロントグリルはクロームメッキ加工されて華やかな雰囲気

アメリカで快適にアップデートされていったジープ

 2022年9月17~18日に、富士山麓のスタックランドファームオフロードコースで開催された「ジープジャンボリー」。会場では魅力たっぷりのジープとオーナーたちに出会うことができた。つい最近3代目(JK型)ジープ「ラングラー」から、この「CJ-7」に乗り換えたという、いぶさんにお話を伺った

より新しいジープ「ラングラー」から「CJ-7」に乗り換え

 富士山麓で2022年9月に開催されたジープジャンボリーには、2日間で延べ72台のジープが全国から集結した。イベントには三菱ジープの参加が多かったが、そんな中で発見したのがこの「AMC CJ-7」だ。オーナーのいぶさんにお話を聞くと、つい最近、8年乗ったJKラングラーからこのCJ-7に乗り換えたばかりだという。このCJ-7は1981年式なので、20年以上も古いクルマに乗り換えた計算だ。

 乗り比べてみた感想を聞くと「CJ-7はJKとは全然別モノ。乗っていてすごく楽しいんですよね」とのこと。すでにCJ-7を満喫している様子だ。

ジープ史上初採用されたFRP製ハードトップ装着車

 会場のほかのジープともっとも異なる点は、ハードトップである点だろう。AMC CJ-7は1976年から1986年まで生産されたモデルで、大戦中の軍用車「ウィリス」の系譜を継ぐ4代目。なんでも、このCJ-7がジープ史上で初めてFRP製ハードトップとフルメタルドアが設定されたモデルだそうだ。これが評判を呼び、後のラングラーなどのハードトップモデル誕生のきっかけとなったと言われている。

 さらにこの車両はV型8気筒エンジンを搭載したパワフルなモデル。じつは歴代ジープの中でもV8エンジンを搭載したモデルは少なく、長い歴史の中では希少な存在だ。エンジンはAMC製の5L V8で、本来は3速マニュアルだが、この個体は4速マニュアルが組み合わされている。車体もコンパクトなのでパワフルな走りを楽しめるそうだ。

レストアに合わせてモダンなツートーンカラーに

 当時のジープというとベージュや赤、白などのボディカラーを思い浮かべる人が多いはず。いぶさんのCJ-7は、そんなステレオタイプからかけ離れたボディカラーだが、最近のSUVなどで人気のグレーでペイントし、トップはブラックという渋いカラーコンビネーションを採用している。じつは前オーナーが徹底したレストアをしており、その際にこのカラーコンビネーションでリペイントされているそうだ。ダークなボディカラーだが、フロントグリルは全体がクロームメッキ加工され、軍用車にルーツを持つ車両らしからぬ華やかな雰囲気となっている。

乗用車としての進化がラングラーへと連なってゆく

 CJ-7の内装は質実剛健な三菱ジープとは異なり、アメリカらしく豪華かつ機能的な内容となっている。左右のシート間にはセンターコンソールが設置され、ダッシュ上部は衝突時の衝撃軽減のためのパッド素材となるのも大きな特徴だ。

 このようにCJ-7は、ジープを乗用車として使うために大きく進化を遂げていることが分かる。この後、戦後から続いた「CJ」シリーズは、1987年に四角いヘッドライトの初代(YJ型)ラングラーにバトンタッチ。ワイルドなSUVとしてアメリカで大人気となるのである。

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