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貴重な正規輸入「ジープ」の運転席をベンチシートに変更! AMC時代の直列6気筒「CJ-7」の楽しみ方とは

オーナーは長野県の大下さん

現代のSUVカスタムの源流はジープにあり!

 2022年9月17~18日に、富士山麓のスタックランドファームオフロードコースで開催された「ジープジャンボリー」。会場では魅力たっぷりのジープとオーナーたちに出会うことができた。今回はオリジナルペイントが残るディーラー車の「CJ-7」をピックアップしてご紹介しよう。

「ジープジャンボリー」会場で発見したベージュボディのCJ-7

 富士山麓で2022年9月に開催されたジープジャンボリーには、2日間で延べ72台のジープが全国から集結した。じつは会場の入口付近に止まっていたこの「CJ-7」を発見したのは、土曜日のかなり遅い時間になってから。聞けば宿泊せずに土曜日だけで帰ってしまうということで、急いでお話を伺わせていただいた。

 オーナーは長野県にお住まいでこの車両をすでに6年ほど所有している大下さん。車両は1983年式のAMC CJ-7で、足まわりを中心にライトカスタムが施された車両だ。

オリジナルペイントを多く残した貴重なボディは正規輸入車

 ソフトトップを装着したボディは、ベージュにブラウンのラインが入る。塗装を見る限り補修している箇所も多いが、多くの部分にオリジナルペイントが残っている貴重な個体だ。さらに驚くべきはこの車両は日本の正規販売店で発売されたディーラー車なんだとか。高温多湿な日本で40年も経過しているとは思えないグッドコンディションである。

 ちなみに当時のディーラー車はヘッドライトの位置が車体に対して内側すぎるということで、フェンダー上にヘッドライトを追加装着した独特のスタイルだったが、このクルマは過去に本国仕様に戻されている。

足まわりはリフトアップとラージタイヤで迫力アップ

 足まわりはテラフレックスのリフトアップキットを使用し、約3インチ(おおよそ75mm)リフトアップされている。これに合わせて外径33インチという純正よりも巨大なタイヤを装着している。リフトアップ&ラージタイヤ装着の組み合わせは現代のSUVでも定番のカスタム手法だが、じつはこういったジープなどで行われたのがルーツと言われている。それまでの質実剛健なジープから、カスタムするSUVへと変化していったのもアメリカで誕生したクルマならではと言えるのだ。

 ちなみに車内も通常はセパレートシートとなるのだが、あえてベンチシートに変更。トランスミッションもオートマチックでコラムシフトとなるため、いわゆる「ベンコラ」レイアウトとなっている点も面白い。

オートマ、パワステ、クーラーも装備する快適仕様

 エンジンはAMC製直列6気筒で排気量は258ci(約4.2L)となる。CJ-7はこの直列6気筒のほかにも、V型8気筒や直列4気筒(ガソリンとディーゼルあり)と、バラエティに富んだエンジンをラインアップし、歴代ジープで初めてオートマチックが選択可能となったことも、アメリカでジープが大衆に受け入れられた大きな理由となったに違いない。

 さらにこの車両はパワーステアリングやオプションのクーラーも装着しており、イージードライブが可能。ジープのような車両にも快適装備を豊富に揃えた、アメリカらしい車両となっているのだった。

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