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中古の「シャコアゲ」&「シャコタン」は買っても大丈夫? プロが教える必須チェックポイントとは

2022年5月の「Street Car Nationals」で見かけたクールなシャコアゲ系カスタム車

自分好みにカスタム済みの中古があれば超ラッキー!?

 カッコよくキマった「シャコタン」(車高短)や「シャコアゲ」(リフトアップ)のカスタム車両が中古で売っていたら、「おお、ラッキー!」と思うのも当然だろう。カスタム費用もある程度は価格に上乗せされていても、中古車だとお得感があることが多いのだ。しかし、いくつかのポイントをチェックしてから購入するようにしたい。

足まわり改造は安全に直結するだけにしっかり見極めたい

 チューニングカーやカスタムカーの宿命として、かけた費用がそのまま中古車価格に反映されることはない。むしろノーマルに比べたらちょっと価格が安めになることも多い。ということは、カスタム派にとってはラッキーなこともある。もし好みのカスタムがしてある車両が中古販売されていたら、自分で買ってから施工するよりもトータルではお安く上がることも多いのだ。

 しかし、きちんとした改造が施されているかどうかの見極めは重要だ。テキトーなDIYがされていたりすると、結局、むしろ手直しに手がかかって「なんでこんなクルマ買ってきちゃったの?」なんて、クルマ屋さんに言われかねない。とはいえ、プロではないため、そんなに深く見極められるわけでもない。ならば一般オーナーでも、まずは以下の点を最低限チェックしておこう。

その1:リフトアップ量と、申請の有無

 リフトアップでは40mm以上になると構造変更の手続きが必要だ。事前に申請して手続きが必要になるため、相当慣れている人以外はプロに頼む案件である。費用も数万円は覚悟すべし。

 すでに造変更などの手続きがしてあれば問題ないが、購入後に申請となると結構な手間がかかるのだ。

その2:ドライブシャフトのブーツなどからオイル漏れはないか

 リフトアップにしろシャコタンにしろ、ドライブシャフトの角度が変わる。軽トラのようにシャシーはそのままでキャビンだけ上げている場合は問題ないが、普通にサスペンションの長さを変えて車高を変えると、ドライブシャフトの角度が変わりがち。そうなるとブーツにはつねに負担がかかって切れやすくなる。

 ドラシャのブーツ切れは車検も通らないし、下まわりにグリスを撒き散らしてしまうので早急な修理が必要だ。これもプロに頼むべき案件で、費用もそれなりにかかる。下まわりをしっかりと照らして、覗きこんでブーツが切れていないかの確認はしておきたい。

その3:ブレーキホースは交換されているか

 リフトアップするとブレーキホースは長さが足りなくなることが多い。危ないのでロングホースに交換が必須だ。意外とそういったことをしないまま、とりあえず車高を上げたような車両も少なくない。

 シャコタンではホースの長さが足りなくなることはないが、スポーツ性能を高めようというカスタムの場合、ホースはその過程で交換することが多い。すなわちきちんとしたチューニングを施されている可能性がちょっと高まる。もちろん、純正ホースでサーキットを走る人もいるが、基本的にパッド、ホース、フルードはセットで交換することが多い。見た目だけのカスタムで車高を落としていたらホース交換はしないことが多く、ホースが交換されていればちゃんとしたイジり方をされている期待値が少しは上がるのだ。

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 ほかには全体的に下まわりが錆びていないか、汚れていないかなどをチェック。きちんとメンテナンスされていた車両は、そういった見えない部分も比較的キレイに保たれていることが多い。

 もし試乗できるならもちろんオーディオは消して、窓を開けたり締めたりしながら、足まわりからゴンゴンとか、コロコロのような異音がしないかをよく確認して、購入を判断したい。

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