タミヤが全日本模型ホビーショーで話題の日産フェアレディZをお披露目
半導体不足により新車の納期が大幅に遅延している自動車業界。その最中、タミヤが第60回全日本模型ホビーショーで7代目となるRZ34型日産フェアレディZのプラモデル「1/24 スポーツカーシリーズ No.363 7代目フェアレディZ」を初披露した。
この最新作のこだわりは作りやすさにある。従来、塗り分けが難しかったシートやルーフ、ルーフフィニッシャーなどを別部品として構成したことで、マスキングテープを使わずに塗装することができ、ちょっとした空き時間に少しずつ作業を進めることができる。それだけにリターンモデラー(ふたたびプラモデル作りに挑戦する方)にもオススメで、狭い作業スペースでもさっとスプレーできるから「細かい箇所の色を塗るのは大変だな〜」という人でも安心だ。そして塗装した部品を接着剤を使うことなく組み付ければよく、細かいディテールを仕上げることで完成度はグッと高まる。
プラモデルを身近なものにするお手軽さも魅力
逆に残念なのはエンジン本体がないこと(車体下側からトランスミッションや排気管、サスペンションアームなどの姿を覗くことはできる)。これはコストとの兼ね合いで割愛されており、パーツ点数が増えているのにエンジンまで……となると、どうしても価格が割高になることは否めない。そこで今回は、作りやすさ優先でエンジンを外したというワケだ。エンジンといっても実車でもエンジンカバーが掛かっていて昔のように見える部分は少なく、小さい部品も気にならずに作り込みたい人には良いが、苦手な人もいるだろう。つまり今回は取っつきやすさが優先されているのだ。
国内仕様と北米仕様を好みに合わせて選べる
タミヤの担当者に話を伺うと「今回はあくまでも塗装のしやすさにこだわりました。エンジンはカバーがかかっているから必要ないという考えではなく、あくまでもフェアレディZの商品コンセプトを考えた結果、このような仕様となりました」とのこと。
作りやすさと価格をバランスさせたことで、リターンモデラーや新規ユーザーの掘り起こしに貢献することは言わずもがな。北米人気が高いフェアレディZを象徴するように、インテリアは右ハンドル仕様と左ハンドル仕様のどちらにも対応できるように、インテリアパーツはそれぞれの仕様に対応した部品をしっかり取り揃えられている。
残念ながらエンジンはないものの、作り手のハードルを下げた今回の「1/24 スポーツカーシリーズ No.363 7代目フェアレディZ」。歴代フェアレディZをコンプリートしてきた人はもちろん、この7代目モデルをきっかけに作ってみようという人まで、まずはチャレンジしてはいかがだろうか。なお発売は2022年12月中を予定しており価格は4180円(消費税込)となっている。
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そしてタミヤからもうひとつスペシャルな情報をお届けしたい。それは40周年を迎えてますますの盛り上がりを見せるミニ四駆だ。最近では親子2世代で楽しむ人も多く、ミニ四駆ブーム再燃のなか、きっと世界初となるであろう映像が公開されるそうだ。
内容を少しお伝えすると、それはトヨタ・モータースポーツの拠点のひとつ、ドイツ・ケルンにあるトヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ(以下、TGR-E)の副会長を務め、元F1ドライバーでル・マン24時間耐久レースを制した中島一貴さんが『ミニ四駆を風洞にかけてみませんか?』という企画を提案。ミニ四駆レーサーが作ったマシンをTGR-Eの風洞で測定し、レーシングカーの開発拠点でミニ四駆の空力はどれほどのものなのか? を見てみようという非常に興味深い企画となっている。この動画は現在タミヤ公式ユーチューブチャンネル「TAMIYAINC」で公開中なので、ぜひチェックしてほしい。