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観戦券が完売した「ラリージャパン」を今からでも楽しむ方法とは? 「うまいもの」を食べてお祭り気分に浸ろう!

第11戦のニュージランドを疾走するGR YARIS Rally1 HYBRID

“クルマと食”といったお祭り気分が楽しめるイベント

 2022年9月に富士スピードウェイで開催されたWEC富士6時間、10月に鈴鹿サーキットで行われたF1日本グランプリはともに盛況に終了し、秋に3大会連続で開催される世界選手権3連戦も、残すはWRCの最終戦ラリージャパンのみとなりました。今回は、開催まで1カ月を切ったラリージャパンの見どころを紹介していきましょう。

新型コロナの感染も一段落で復活する世界選手権3連戦

 スポーツカーによる世界耐久選手権(WEC)と世界最速のドライバーを競うF1世界選手権。そしてロードカーをベースに公道を閉鎖して戦われる世界ラリー選手権(WRC)がFIAによる世界選手権のトップ3とされていますが、日本ではこれまでに何回も、これらの世界選手権が行われてきました。

 最近では秋に行われることが恒例となってきています。とくにラリージャパンに関しては2010年に第6回大会が開催されて以降は空白の時間が続いていましたが、トヨタがWRCに復帰した2017年辺りから復活の機運が高まり、2018年に招致準備委員会が発足。翌19年の開催が現実視されるようになりました。

 ただ世界中のモータースポーツを統括する世界モータースポーツ評議会(WMSC)によって決定された19年のWRCカレンダーにはラリージャパンの名はなく、19年の開催は実現しませんでした。それでも粘り強く招致活動を続けた結果、翌2020年の開催が決定するという経緯があったのです。

 2010年の開催からは10年ぶりの開催となり、WECやF1GPとともに世界選手権の国内3連戦が再開することになり、ラリーファンは快哉を叫んでいます。ところが2020年と2021年、2年連続して新型コロナの感染拡大の影響からこうした世界選手権戦の開催がキャンセルされてしまい、モータースポーツファンにとっては“モータースポーツの秋”を待ち焦がれている状況が続いていました。

 じつに12年ぶりの開催となるラリージャパンですが、競技スケジュールとしては2022年11月10日(木)に愛知県豊田市の豊田スタジアムをスタートし、愛知県岡崎市・新城市・設楽町、岐阜県恵那市・中津川市の6市町を舞台に戦われることになっています。

 初日の10日にはセレモニアルスタートとスペシャルステージ(SS)と呼ばれる競技区間をひとつ走り、2日目の11日(金)はSS2からSS7までの6カ所のSS、3日目の12日(土)にはSS8からSS14まで7カ所のSS、そして最終日の13日(日)にはSS15からSS19まで5カ所のSSを走り終えて豊田スタジアムにゴールしてセレモニアルフィニッシュを迎えるというスケジュールです。

 観戦ポイントとしては間近で究極のドライビングを目にすることが可能となる、観戦エリアが設けられています。この観戦エリアは完全指定制とされており、しかも観戦券は発売直後に完売となってしまいました。

 そこで残された観戦方法としては、サービスパークを訪れることをお勧めします。Jリーグに加盟している名古屋グランパスのホームとしても知られている豊田スタジアムに設けられるサービスパークでは、セレモニアルスタートやセレモニアルフィニッシュを“生”で見られるだけでなく、大型モニターによるパブリックビューイングも実施されることになっていて、迫力あるシーンが堪能できるはずです。

ヒストリックなラリーマシンにも興味津々

 もちろん、豊田スタジアム=サービスパークでの観戦がお薦めという理由は、大型モニターによるパブリックビューイングだけではありません。スタジアムを挟むように設けられた2カ所のサービスにも入場が可能となっており、スタジアムの東に設けられたサービス1 マニュファクチャラーはTGR(トヨタ)とヒョンデ、Mスポーツ(フォード)の3大ワークスのサービス基地。今シーズンのWRCを戦ってきたワークスマシンを間近で見ることが可能となっています。

 WRCの競技車両は今シーズンから一部レギュレーションが変更され、マニュファクチャラー(自動車メーカー)直結のワークスチームが鎬を削るトップカテゴリーは「ラリー1」と呼ばれ、昨年まで使用されてきたグローバル・レース・エンジン(排気量1.6Lの直噴ターボで最高出力は約380ps)をパイプフレームも可能になったシャシーに載せ、全車共通のハイブリッドシステムが採用されています。

 またスタジアムの南東に設けられたサービス2ではWRC2とWRC3の両クラスの整備エリアとなっていますが、こちらにもアクセスすることが可能となっており、レースでのパドックパスのようなものとなります。ちなみに、サービスパークの入場券は2022年11月10日(木)から13日(日)まで各日ともに大人7500円、子ども(3歳~中学生以下)3000円で2歳以下は無料となっていますが、子どものみでの購入は不可となっています。さらにサービスパークでは歴代ラリーカーの展示もあるようで、ラリーファンには見逃せません。

 ちなみに、掲載した2台のラリーカーは2022年1月に開催された東京オートサロンのラリージャパン・ブースに展示してあったセリカとインプレッサです。今回のサービスパークで展示されるクルマはまだ発表されていませんが、国内外のさまざまなラリーカーが展示されるのではと、ヒストリックカーファンとしては大いに楽しみです。

ラリーグッズや地元グルメも展開

 また今回のラリージャパンを“RALLY FAN FESTA~史上最大のラリー祭り”ととらえて、さまざまなイベントも開催されます。豊田スタジアムとは矢作川を挟んで対面する位置にあるスカイホール豊田では、地元、愛知や岐阜の名物を中心に国内外のさまざまなグルメを堪能できる『うまいものフードパーク』が開催予定です。

 また名鉄三河線の豊田市駅前にある豊田市ステーション・スクエア(豊田市駅前広場)では『EV+ experience2022 in Toyota City』と銘打ったEV車両体験・体感イベントが開催されます。

 これはカーボンニュートラル&エコロジーを実現した“新時代の自動車体感イベント”で、EV+としたのは、EV=電気自動車だけではなく、水素で走るクルマ(FCV)やハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)など、環境に配慮したすべてのクルマを包括する次世代モデルとしてとらえたから。今回のイベントでは、これらEV、FCV、PHEV、HEVなど次世代モデルの展示・試乗に加えて、 次世代レーシングカーの展示も予定されています。

『うまいものフードパーク』と『EV+ experience2022 in Toyota City』は、ともに11月12日(土)と13日(日)の両日開催で、こちらは嬉しいことに入場無料。コアなラリーファンでなくても、それどころかさらにはラリーを知らない一般の方でも“クルマと食”といったお祭り気分が楽しめるイベントとなっています。

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