秋の只見川流域でフライフィッシングを楽しむ
イギリスを代表する本格オフロードSUVブランド「ランドローバー」。近年は都会派にも人気だが、やはり本領は山道や林道などのアウドドアシーンだろう。最新型「ディフェンダー110」で渓流釣りを楽しむオーナーさんとともに、福島県の奥地へと行ってきた。
かつて白洲次郎がダム現場で活用した「ランドローバー」
口腔外科医として多忙な毎日を過ごしている埼玉県の大畑仁志さん。学生時代から楽しんでいる渓流釣りを楽しみ、大自然のなかで過ごすことが一番のリフレッシュタイムだという。この日は福島県・南会津をベースに檜枝岐(ひのえまた)周辺や只見川(ただみがわ)流域の釣行を楽しもうという計画だ。
只見川流域は明治時代から水力による電源開発計画の計画があり、太平洋戦争終戦直後より大規模なダム建設が始まったのだが、当時その周辺の道路は、現在では考えられない悪路だった。そこで東北電力初代会長であった白洲次郎が、現地を巡回する足として選んだのは「ランドローバー」だった。
イギリスから独自に輸入することとなり50台の納入を目論んだそうだが、実際には17台(と言われている)の「ディフェンダー」が、ダム建設の現場で活躍することになった。会長である白洲次郎も自らディフェンダーを操り、様々な問題が起こる現場で指揮を執っていたという。
高速移動も悪路走破も満足な最新「ディフェンダー110」
大畑さんが縁あって、この只見川流域を釣りの拠点にするようになってからは、そうした歴史にも興味が湧いてきたという。元来のクルマ好きでもあり、正規輸入50台であった2002年型の「ディフェンダー110 DCPU」を皮切りに、続いて2016年型「ディフェンダー110アドベンチャー」を釣行の相棒とし、白洲次郎が走り回った奥只見の林道に想いを馳せてきた。
ご本人いわく「次郎ゴッコ」を楽しんでいた大畑さんであったが、なにしろ渓流釣りのシーズンともなれば週1のペースでの大宮の自宅からの長距離移動だ。高速路でのエンジン回転数上昇や、風切り音などはいかんともしがたい。一時的に2020年に「レンジローバー・ヴォーグ ディーゼル」へと乗り換えるが、2022年に現在の最新型「ディフェンダー110」へとスイッチ。変わらぬ悪路走破生に加えて、格段に向上した高速移動時の静粛性は大満足だという。