小学生のときから乗っていた息子さんもジープ乗りに
2022年9月17~18日に、富士山麓のスタックランドファームオフロードコースで開催された「ジープジャンボリー」。会場では魅力たっぷりのジープとオーナーたちに出会うことができた。今回ご紹介するのは、2代それぞれ別々のジープを所有する関さん親子だ。
父はワゴン、息子は自衛隊仕様でそれぞれエントリー
富士山麓で2022年9月に開催されたジープジャンボリーには、2日間で延べ72台のジープが全国から集結した。そんな会場を歩いていて発見したのが、ツートーンカラーの美しいワゴン。隣に並ぶ自衛隊仕様は、それぞれ親子が別々に乗ってエントリーした車両だという。同じ三菱ジープでもボディ形状はもちろん、趣味嗜好まで全く異なるのが面白い。そこでそれぞれのお話を伺ってみることにした。
20年乗っている極上コンディションのデリバリ・ワゴン
まずは父親、関 義直さんが乗る1978年式の「J38デリバリ・ワゴン」から。すでに義直さんが所有して20年以上経過しているというこのクルマ、息子の陽平さんが小学校のころからファミリーカーだったそう。これまでカサカサになった塗装を修復すべく外装をリペイントしたことがあるものの、一度も鈑金作業は行っていないという。つまりサビの発生やヘコミは基本的にないということになる。これは製造から40年が経過している車両であることを考えると驚異的なコンディションと言えるだろう。
ずっと乗りつづけるためより良いエンジンにスワップ
J38型デリバリ・ワゴンは、三菱ジープファミリーのなかでも珍しく、ロングホイールベースのシャシーに乗用を考慮したスチールのワゴンボディを架装したモデル。フロントはベンチシートとなっており、4速のコラムマニュアルシフトとなっている。オリジナルのエンジンは4G53型直列4気筒2.4Lガソリンだが、義直さんはG54B型をフライホイールやカムシャフトなどに手を入れたチューニングエンジンにスワップしているそう。これにより純正以上に快適な移動ができるようになり、今でも現役でバリバリ活躍している。
息子さんが乗る自衛隊仕様のミリタリージープ
子どものころからJ38デリバリ・ワゴンがファミリーカーだった息子の陽平さんは、英才教育の結果、見事にジープ好きに育ち、案の定ジープオーナーとなった。10代のころに入手したという1971年式のJ24は、その後レストアに2年間を費やし、一昨年前にようやく完成したという自信作だ。
外装は自衛隊仕様になっており、車体には通常の灯火類のほかに管制灯火が備わり、ヘッドライトなどにはガードが備わるのが特徴。またオリジナルは4DR5型の2.7Lディーゼルだったが、NOX対策で、のちのJ59に搭載されているG52B型2Lガソリンエンジンにスワップしている。
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年式も雰囲気も異なる2台の三菱ジープだが、長く乗るためにエンジンのスワップをはじめとした対策を施す姿はまったく同じ。親子が同じ趣味を持ち、一緒にイベントに参加できるなんて羨ましい限りだ。