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いま日産「スカイラインGT-R」を購入するならレストア済みで! こだわり抜いた「R34」コンプリートカーとは

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TEXT: GT-R Magazine編集部  PHOTO: 澤田優樹

軽くて成形しやすいインフュージョンのカーボンエアロも注目!

 なお、板金塗装部門も併設する同店では、以前からワンオフのボディ加工などを得意としていたが、ついにオリジナルのカーボンパーツにも着手。

「現在、外装がほぼカーボン仕様となるR35のデモカー製作を進めており、それに伴いオリジナルのカーボンパーツの開発も始めました。外注ではなく自社製作することにも拘っており、真空で引き抜くことができるインフュージョン成型でマスターからカーボンパーツを内製する体制も整いました」と語る同店の瀬野雄一郎氏。

 R34純正のリヤディフューザーは一時製廃になってしまったが、現在はNISMOヘリテージとして復刻。ただし納期が未定ということで、事故車の修復時など困るケースが増えたという。そんなこともあり、オリジナルのカーボン製リヤディフューザーを製作することになった。

「純正と比べても見劣りしないクオリティにするのは当然、軽さにもこだわりました。純正の約4.5kgに対してインフュージョンで抜く当社オリジナルのカーボンディフューザーは約3㎏と軽量に仕上げています。同時に製作したフロントディフューザーも、下面を一体式とすることで軽さと剛性を両立しています」

すべて自社で製作できるメリットを最大に生かす

 プリプレグのドライカーボンのほうが数百グラム軽くできるそうだが、インフュージョンで成型するとクリアのゲルを打つことができ、さらにクリア塗装を施すことで耐光性が上がるという。また、ボンネットの製作時にも利点があるとのこと。

「ドライだと大きな面積を一枚で焼くことができないため、ボンネットはどうしても分割式になってしまいます。一方、インフュージョンのマットは幅が広いため、ボンネットを一枚張りで成型できます。継ぎ目がないほうが見た目的にもキレイに仕上がります」

 同店オリジナルのR34用カーボンボンネットにはあえてエアダクトを設けていない。その理由を聞くと、

「穴開きのボンネットはいろいろなメーカーから出ていますが、純正形状のカーボン製はあまり存在しないはずです。VスペックIIのダクトが欲しいという方には単体でダクトを用意しているので、加工して後付けすることもできます」と瀬野氏。

カーボン製ボンネット

 ルックスだけではなく、軽さと剛性にもこだわったカーボンエアロは、内製の強みを生かし価格もリーズナブルに設定。ほかとはちょっと違う満足感に浸れる逸品と言えそうだ。

(この記事は2021年10月1日発売のGT-R Magazine 161号および2022年8月1日発売の同166号に掲載した記事を元に再編集しています。デモカーの仕様や中古車相場などは取材当時のものです)

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