レディースオーナーが乗るのは彼氏の子どもの頃の思い出の1台
女性オーナー、「ゆん」さんが乗るJ53は、じつは彼氏の父がかつて乗っていた車両だ。20年以上放置されていた車両を彼氏がコツコツレストアして、昨年末に完成。この春ようやく車検を取得したばかりという思い出の個体なのだ。
ところが、その彼氏は路上復帰を見ることなくこの世を去ってしまう。そこで完成したジープを彼氏の意志を受け継ぎ、ゆんさんが代理でドライブしているというわけだ。ゆんさんもオフロード好きで、長年ジムニーに乗っていた経験があり、こういったマニュアルシフトの車両も難なく乗りこなせるという。
2台のジープが連れ立ってエントリーしたわけとは?
一方、ペンネーム「おじさん」が乗るのは、1995年式のJ55。種明かしをしてしまうと、おじさんは、ゆんさんの彼氏のお父さん。つまりJ53の元オーナーというわけだ。息子さんがコツコツかつてのファミリーカーをレストアしている姿を見て、ジープ熱が再発してしまったおじさんは、なんとこのJ55を今年初頭に購入したばかり。ふたたびジープのオーナーにカムバックを果たしたというわけだ。
そして2022年9月、ゆんさんとおじさんはふたりで、若くして旅立ってしまった彼氏が待ち望んでいたジープジャンボリーに連れ立ってエントリーしたのだった。ひとりの青年が遺したジープへの思いをそれぞれの形で引き継いだ2人のジープ乗り。2台のジープが末永く残っていくことを祈りたい。