「何もしない」最高の贅沢に至るための手軽なアクティビティ
キャンプの楽しみのひとつであり、メインイベントでもあるバーベキュー。BBQコンロを準備して炭や薪で火を起こす、網やロストルの上でお肉や野菜を焼き、お腹が満ち、あとは……何をやってよいのやら、という人も多いのではないでしょうか? キャンプとは名ばかりで結局はBBQがメインになっている人も多いはず。ここでは「BBQ依存症」のキャンパーに向けて、自然豊かなキャンプ場で過ごすお手軽な「時間の潰し方」をアドバイスいたします。
その1 図鑑を手に自然を観察してみよう
本来、キャンプは「雄大な自然を眺めて何もしない」というのが最高の贅沢。しかし、多忙な日常を送っている現代人にとって「何もしない」ことが有意義な時間だとは分かっても、せっかくの休日に何もしない……と焦ってしまう気持ちも理解できます。
そこで、おすすめしたいのが「図鑑」を持っての散策です。海に近いキャンプ場なら海の生物図鑑、森ならキノコ図鑑や植物図鑑、昆虫図鑑もおすすめです。図鑑を持って行くのが面倒ならば、スマートフォンの「グーグル検索」をフル活用しましょう。撮影した写真で検索すれば草や木、花、キノコ、昆虫、鳥、魚の名前や生態を瞬時に教えてくれます。
ただし、気を付けてほしいのは知らない魚や貝、虫、草、キノコには絶対に触らないこと。毒を持っている場合もあり、触れてしまうと大きなトラブルになる可能性があるので注意して下さい。
その2 コンパクトな「パックロッド」で釣りをしてみる
このコラムでもキャンプは荷物が多くなり過ぎるので断捨離を……と書くことが多く断捨離とは相反してしまいますが、荷物に加えておきたいのが「パックロッド」と呼ばれるコンパクトに伸び縮みできる釣竿です。6~7フィート程度のスピニングロッド(硬さはUL~ML)と2000~2500番スピニングリールに4~6Lbs(1~1.5号)のラインを巻いておけば色々な釣りに対応できます。
海ならアジやシーバス、クロダイ、川や湖ならブラックバスやブルーギル、トラウト、フナ、コイなどがターゲットに。お手軽なルアーを使うのも良いですが、海岸で取れるカニや貝、畑や森で捕ったミミズを使えば釣れる確率が向上するのでおすすめです。
その3 結構ハマれる「石積みアート」に挑戦!
キャンプでの時間を無駄にせず、遊び道具を用意しないのであれば手ぶらで遊ぶことを考えましょう。森や山で着火剤としても使える松ボックリを拾い集めたり、川や湖面に石をスキップさせる水切りならお手軽に楽しめます。
最近では河原の石をアートのように積み上げる「ロックバランシング(石積みアート)」も大きな話題になっているので挑戦してみましょう。このロックバランシングはその名の通り、バランスを取りながら大小の石を複雑な形に積み上げて行く遊びで、最初は難しいと感じますが慣れてくると指先で重心点が探せるようになり、少しずつ複雑な形に積み上げたくなってしまいます。
作品を作り終え、立ち去るときに注意してほしいのは、積み上げた石を元に戻すのがお約束。せっかく作った作品を誰かに見てほしいという気持ちは分かりますが、小さな子どもが作品に触れてしまい、崩れてケガをしないように配慮することが大切です。
その4 ゆっくりコーヒーを挽いてみるのも豊かな時間
近頃、コーヒーミルを使って豆を挽き、本格的なコーヒーを淹れている人を見かけるようになりました。ネルドリップやフレンチプレスを使って作るコーヒーは格別な味わいがあり、キャンプの醍醐味になっているようです。そこで、おすすめなのが数種類のコーヒー豆を用意して自分だけのブレンドを作ってみること。酸味、苦み、コク、香りを比べながらオリジナルのブレンドを見つけ出し、しっかりと配合をメモしておけば、いつでも自分だけのコーヒーが楽しめます。
自宅で試そうと思ってもなかなか実現できないのが正直な話ですが、キャンプ場で雄大な自然を眺めながら集中して、オリジナルブレンド探しを楽しんでみましょう。キャンプ初心者にすすめるBBQ後の過ごし方。いま流行りの「石積みアート」や「コーヒーのブレンド」に挑戦してみよう
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キャンプで余った時間を潰すのなら、定番のフリスビーやバドミントン、バレーボールなども良いのですが、混雑するキャンプ場など人の多い場所では迷惑行為になってしまう可能性があるので注意してください。また、楽器なども同様で、大きな音を出してしまうと周囲の人に迷惑を掛けてしまうので気を付けましょう。