初代ピアッツァを自分でいじるクラブの集会で出会った1台
いすゞ「ピアッツァ」の第1世代モデル(JR120/130)のオーナーを対象に開催されている「PIAZZA meeting」。2022年10月16日に朝霧高原もちやの駐車場で開催された26回目のミーティングから、気になるピアッツァとオーナーさんをご紹介しよう。
クラブの電気関係スペシャリスト
そのピアッツァの周りをひと回りして室内を覗きこむと、ブースト計、水温計、燃圧計、空燃比計、エアフロ電圧計、インジェクターモニターなどの追加メーターの多さが目を引いた。1986年式のいすゞ・ピアッツァXS。追加メーターマニア? と思いきや、そこはやはり、自分でいじる系のオーナーの集まりとなる「PIAZZA meeting」、ちゃんとした理由があるようだ。
オーナーの菅原一朗さんは、父親がピアッツァに乗っていた影響で、走行距離1万kmのターボモデルを購入。そしてピアッツァのオーナーズクラブ「SOP TECHNICAL CLUSTER」と出会って、沼にハマっていったひとりだ。電気関係の仕事をしている関係で、クラブでは電気関連のスペシャリストとして知られている。
ポルシェ928GTS用のエアフロを移植
菅原さんが多くの追加メーターを付けた理由は、エンジンルームと運転席のシートの下にあるようなのだが、まずはエンジンルームの方から見てみよう。
ボンネットを開けてみると、まだ仮設状態だというの遮熱用の段ボールで囲まれた一角が。それをめくってみると、クラブ代表の川端さんから譲ってもらったというポルシェ928GTS用100φのエアフロがセットされていた。当然、ポン付けでつくものではなく、菅原さんは電気関係の知識を活かして、ピアッツァの電圧に合わせるための専用の回路を作成。さらに微調整を行う必要があるため、室内にエアフロの電圧(調整)計が付くことに。
次に車内へ移動すると、菅原さんは何やら運転席の下に手を入れ黒いボックスを引き出す。このボックス、じつはピアッツァよりも進化しているというJT型「ジェミニ」のECU。このECUに変えた(配線は工夫されている)ことで、インジェクターはピアッツァ純正の全気筒同時噴射から、グループ噴射/同時噴射に変更されることになり、それを確認するためにインジェクターのモニターをセット。そのほかのモニターも、エンジンの調整やモニター用に追加されることとなった。