2022年の生産台数は830台を達成できる見込み
塗装が終わると車両の組み立てとなるが、その、ぎ装(装備の取り付け)についても各個体に合わせてこまかな調整を行っていく。そして完成した車両の最終検査のPDI工程では、すぐにでも納車できるだけように、きっちりとした最終仕上げを行い、車両を送り出している。
横野工場では数年前まで年間400~500台の生産がマックスだったというが、近年は「効率を上げながら愛情をこめて作っている」という。昨年の生産台数は770台の実績を持ち、2022年も830台は達成できるとのこと。この工場では現在90名ものスタッフが在籍するが、関係者は「好きでやっている職人が多い」と語る。
今回の工場見学でも何台も製造中のバディも見られたが、この好調な受注を集めるバディについては、納期短縮のために横野工場以外に「三菱ふそうバス製造」と、神奈川県平塚市にある「トノックス」に製造委託すると、今年2月に発表があった。
しかし、半導体不足の状況もあり、そのベース車となるトヨタRAV4の入荷が不安定ということで、現在は同じ富山市婦中町にある「三菱ふそうバス製造」に生産協力をしているとここで明かされた。
バディでABSを使用した外装パネルを使うこととなり、製造の選択肢が増えたことになるのだが、今後もさまざまな状況を考えながらFRPとABSを使い分けていくことになるという。いまもっとも気になるのが、3世代にわたって生産がされてきたミツオカ・ビュートのベース車両となる日産マーチの国内販売が終了となったことだ。ミツオカの主力車種となるビュートが、次はどうなるのか? そのビュートのモデルチェンジについては近いうちに発表がありそうだ。