日本が誇るGT-Rの海外での評価はいかに
RB26DETTエンジンを搭載し、トルクスプリット4WDシステムであるアテーサE-TSを採用した第2世代「スカイラインGT-R」は、1989年8月発売のR32型からはじまり、2002年8月に生産が終了したR34型でその幕を閉じた。その掉尾を飾ったのが、2002年1月24日に発表された限定車「VスペックII Nür」と「Mスペック Nür」である。
R34 GT-Rの最終進化版
このふたつのグレードは、合計1000台という限定で販売されたが、発売即完売となった。エンジンはもちろん、ターボチャージャーやエキゾーストマニホールド、ウォーターポンプなどがN1レース仕様車と同じものとなっているのに加えて、エンジンにはバランス取りが施されており、スピードメーターは300km/hスケールとなっているなど、最後の限定車に相応しいものだった。
サザビーズによると、VスペックII Nürは718台、Mスペック Nürは285台が生産されたとアナウンスしている。
そんなVスペックII Nürの、675台目の生産車がRMサザビーズオークションに出品された。ボディカラーはミレニアムジェードメタリック。2002年7月に初年度登録され、同年12月と2003年7月、2004年8月に定期点検を受けている。
マフラーのみインパルのBLASTマフラーに交換されているが、ほとんどノーマルといえるクルマだ。
その後このクルマは、2016年12月にオイル交換をディーラーで受けていることが記録に残っており、そのときの走行距離は5万8592km。初めて中古車市場に現れたのは2017年2月のことで、そのとき手に入れたオーナーが香港へと輸出した。
現在の走行距離は6万1234km。つまり、記録に残る最後のオイル交換から6年間で、2600kmあまりしか走行していないということになる。
付属品は取り扱い説明書と整備記録簿、スペアホイール、ジャッキなど。この6年間はほぼ保管状態だったため、実際に走るためには油脂類の交換をはじめとした整備が必要となるはずだが、しかし状態は写真からもわかるように、かなりレベルが高い。