世界的な本格クロカン四駆ブームがやって来ている!
2007年に登場したランクル200以来、およそ9年ぶりに300系となった待望の新型トヨタ「ランドクルーザー」は、発表以来、世界中の注目を集め、2021年6月10日(日本時間)にデビューした直後から全世界より注文が殺到。納車は5年待ち(!?)とも言われていた。2022年11月現在、トヨタのホームページを見ると、注文停止となっているままだ。
現状、買いたくても買えない「ランクル300」
具体的には、以下のように記載されている。
【ランドクルーザーをご検討中のお客様へ】
ご注文停止に関するお詫び
弊社車両をご検討いただき、誠にありがとうございます。
ランドクルーザーは、日本のみならず世界各国でも大変ご好評いただいており
生産能力を大幅に上回るご注文をいただいているため、
現在ご注文を停止させていただいております。
ご注文再開につきましては、今後の生産状況等を踏まえ、改めてご案内申し上げます。
ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。
※上記は2022年7月1日時点の見通しとなります。今後の生産状況によって変更となる可能性がございますので、ご了承ください。
とある。つまり、現状、買いたくても買えないのが、300系ランドクルーザーなのである。しかし、すぐにでも本格クロカンを手に入れたい人もいるはずだ(趣味、実用を問わず)。そこで、300系ランドクルーザーの新車価格、510~770万円の価格内で比較的早期に手に入る本格クロカンとして、輸入車のランドローバー「ディフェンダー」、ジープ「ラングラー」がある。
ただし、両車はともに本格クロカンではあっても、似て非なるキャラクターの持ち主。300系ランドクルーザーからスイッチするには、そこを押さえる必要がある。うっかりそれを見逃すと、「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねない……。
ラグジュアリーさと快適性を求めるなら「ディフェンダー」
まず、300系ランドクルーザーのヘリテージと最新技術の融合、そしてランドクルーザー史上最上のラグジュアリーさと快適性にほれ込んでいるユーザーなら、「ディフェンダー」一択だろう。
砂漠のロールスロイスと呼ばれるレンジローバー一族のなかでも走破性に特化したのがディフェンダーであり、しかしその最新先端装備、英国車ならではの内外装の質感の高さ、フルデジタル液晶メーター、10インチタッチスクリーンなどがもたらす先進性をもつ。さらに、300系ランドクルーザーと変わらないラゲッジスペースの広さなど、高級SUV、クロスカントリーモデルとしての満足度は、そのブランドバリューを含め、極めて高いと言っていい。
2020年にフルモデルチェンジされた現行型は、それまでのラダーフレーム+リジッドサスペンションから、モノコックボディ+四輪独立懸架のサスペンションに改められているが、エアサスペンションなどを駆使してランドローバーの名に恥じない走破性を実現している。とくにオンロードの乗り心地は1000万円オーバーのレンジローバーに遜色ないもので、わけても静粛性については、ラングラーはもちろん、300系ランドクルーザーを上まわるほどだ。
ガソリン車は90系と110系に用意されるP300が3L直6の300ps/400Nm、110系のディーゼルMHEV(マイルドハイブリッド)のD300が300ps/650Nmを誇り、トルクで選ぶなら迷うことなくD300だろう。いずれにしても、メインがオンロードの走行であれば、むしろこのクラスのベストチョイスと言っていいかもしれない。価格は597万円からだが、それは90シリーズの3ドア。300系ランドクルーザーに揃えて110シリーズの5ドアを選ぶと674万円からとなる。