意外と狙い目の国産スポーツカー
出品車両のボディカラーはベルリーナブラックで、内装はタン色のレザーとなっている。これまでに判明している履歴は、2014年に日本国内のオークションで取り引きされ、その後2019年5月のオークションで購入したオーナーが、香港へ輸出したということだ。その際の出品票によると、富士山ナンバーであったことがわかる。
付属品はスペアホイールとジャッキや純正工具、整備記録簿、そしてエアコンのコンプレッサーとのこと。走行距離は3万5905kmと少ないが、数年間保管状態となっていたために、走行するためには整備が必要とのことだ。
こうした履歴を持つNSXだが、エスティメート(予想落札価格)は7万〜10万ポンド(邦貨換算約1170万円〜1680万円)となっていた。新車価格と現在の相場からすれば、妥当といえるものかもしれない。
そして実際の落札価格は6万3250ポンド(邦貨換算約1060万円)と、ほぼ新車価格と同じものであった。エスティメートよりも低い価格となったのは、展示するには走行距離が多く、走りを愉しむためには手を入れなければいけない、というどっちつかずのコンディションだったからだろうか。いずれにしても今回の結果を見る限りでは、JDMスポーツカーが人気のいま、NA1/2型NSXは、意外に狙い目といえるのかもしれない。