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BMWやアルファに挑んだ「トライアンフ」とは? 日本で超マイナーな「ドロマイト スプリント」の維持の仕方をオーナーに尋ねました

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

名門トライアンフが生んだスポーツサルーン

 ヒストリックカー趣味の入門編でもあり、究極の到達点とも言われる王道ブランドが、イギリスのスポーツカーメーカー「トライアンフ」だ。数あるマイナー・トライアンフ(褒め言葉)のなかでも、1973年に登場した「ドロマイト スプリント2000」は、BMWやアルファ ロメオをライバルとして開発されたこともあり、ひときわスポーティなサルーンとして知られている。

BTCCを制したこともある実力派「ドロマイト スプリント」

 そもそもトライアンフ「ドロマイト1850」として1972年にデビューしたドロマイトは、当時としてはよくある後輪駆動の大衆車であった。中級のサルーンとしては安価かつ高性能だったこともあり、市場から好意的に迎えられたが、BMWやアルファ ロメオのような高性能サルーンと一緒に走ると、やはり太刀打ちできなかった。そのため、格下のモデルとして認識されていたのだ。

 そこでトライアンフは、ライバルたちに対抗する高性能版としてドロマイト スプリント2000を追加設定した。公道はもちろん、サーキットにおいてもドロマイト スプリント2000は活躍し、1974年から1978年までイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)に参戦。1974年にメーカーチャンピオンとなり、1975年にはドライバーズタイトルを獲得している。

 英国車モーリス・マイナーのお店である「バンブーシュート」の有山代表は現在54歳、2022年11月12日に開催11回目を迎える横浜ヒストリックカーデイを主催している。そんな有山さんが愛用しているドロマイト スプリント2000は1975年式で、サーキットを走っていた前オーナーから昨年引き継いだクルマだ。筆者は以前、このクルマが年間4戦で実施されている「Tokyo Bayside Classic Cup」に参戦している姿を袖ヶ浦フォレストレースウェイで目撃。その見事な走りっぷりに感動したことがある。

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