孤高のスポーツカー「RX-7」
2002年4月22日、マツダはFD3S型「RX-7」の限定車として「スピリットR」シリーズを1500台限定で発売した。
FD3S型RX-7は、2002年8月をもって生産を終了するということが発表されていたということもあって、このスピリットRシリーズは発表後即完売。否、プレスリリースが出た3月25日の時点でも、購入するのは難しい状態だったと記憶している。事前に情報が伝えられていた全国のディーラーが、カスタマーに声を掛けていたのだろう。購入できた人はまさにラッキー、といっていいはずだ。
「スピリットR」のタイプは?
このスピリットRには、A/B/Cという3つのタイプが存在していた。「タイプA」というのは、2シーターで5速MTを搭載したもので、「タイプB」は4シーター5速MT。「タイプC」は4シーター4速ATだった。それぞれの専用装備として、ドリルドタイプのブレーキローターとステンレスメッシュブレーキホース、ビルシュタイン製ダンパーががタイプAとBに、レカロ社製フルバケットシートがタイプAに、本革バケットシートがタイプBとCに用意されていた。
全タイプ共通の装備は、ソフト塗装インテリアパネル/レッドステッチ入りナルディ社製レザーステアリング/レザーシフトノブ/レザーパーキングブレーキノブ&ブーツ/MT用シフトブーツ、レッド塗装ブレーキキャリパー、BBS社製17インチアルミホイール、スピリットR専用オーナメント/メーターというものだ。
発売当時の価格は、タイプAとBが439万8000円で、タイプCが373万8000円。1997年のデビュー当時、トップグレードだったRX-7 RZの価格が税抜きで421万7000円、タイプRSは税抜き370万5000円だったことを考えると、この最終限定車が人気であったことも理解できる話だ。