手作業で作られるパーソナルオーダーのフラッグシップ
エクステリアはクーペライクなファストバックスタイルを採用。アルミ製のグリルをはじめ、トリムなどのパーツをすべて金属製とするなどウルトララグジュアリーを体現。調光機能が備わるガラスルーフも備わっている。
リアルマテリアルが用いられるインテリアは、オーナーの好みに合わせたパーソナルオーダー仕様となる。職人の手作業による芸術品さながらの仕立てで、同じ内装のクルマは他にないという。「流麗なラインとクリーンな美しさ」を備えた、ショーカー同様の空間に仕上がっている。
ダッシュボードには2つのモニターを組み合わせた55インチディスプレイが備わり、ハンズフリーも可能な運転支援技術やコネクテッドサービスなども充実している。
セレスティックの仕様は前述のようにパーソナルオーダーとなるが、購入者はディーラーやキャデラックのデザイナーと直接話し合い、従来なかったようなレベルのパーソナライゼーションによる、購入者のビジョンを具現化した1台を完成させることになる。
価格は30万ドル(邦貨換算約4500万円)からとされており、カスタムのレベルにより高くなっていくことになる。
アメリカンラグジュアリーを体現し続けてきたキャデラックの新世代ウルトララグジュアリー フルオーダーモデル、セレスティックは2023年12月に生産開始予定。生産はGMのエンジニアリングとデザインの中心地であるグローバル テクニカル センターで行われることとなっているが、1956年に設立された同センター初の量産車生産となる。
なお、生産は購入者のオーダーした仕様に合わせて1台ずつ手作業で行われるため、一度に組み立てられるのは6台以下。生産台数はごく限られた数となるそう。すでにオーダーが入っており、現在はキャンセル待ちという状況とのことだ。なお、日本への導入などは発表されていない。
【AMWのミカタ】
セレスティックのビジネスモデルは、ロールス・ロイスそのものだ。GMはキャデラックの他にビュイック、シボレー、GMCといったブランドを擁しているが、欧州の高級ブランドに匹敵できる地位を確立しているものは皆無。EVへとシフトしているいま、キャデラックをかつてのスーパーブランドへと回帰させるのが、セレスティックが担った役割と見ていいだろう。