クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CAR
  • フォルクスワーゲン「ID.4」に初試乗! 「ゴルフ」のようにコンパクトEVのベンチマークになる可能性は?
CAR
share:

フォルクスワーゲン「ID.4」に初試乗! 「ゴルフ」のようにコンパクトEVのベンチマークになる可能性は?

投稿日:

TEXT: 生方 聡  PHOTO: 小河原 認

余裕ある加速性能と爽快な走り

 ブレーキペダルを踏み、ドライブモードセレクターでDモードを選べば、発進の準備は完了。あとはブレーキペダルから足を離すだけで、クルマはゆっくりと動き始める(オートホールド機能が有効な場合は、発進時にアクセルペダルを踏む必要がある)。ここでアクセルペダルを軽く踏むと、動き出しこそやや控えめだが、少しスピードが上がると、モーター駆動ならではのスムーズで伸びやかな加速が待っている。BEVにしてはやや出足がのんびりしているのは、エンジン車から違和感なく乗り換えられるようにするための配慮だろう。

 アクセルペダルを強く踏み込めば、シートに背中を押しつけられる迫力こそないものの、2Lガソリンターボエンジン級の力強い加速が味わえる。BEVだけにキャビンは静かに保たれたまま、スムーズにスピードを上げていくのは、病みつきになる心地よさだ。後輪駆動を採用するID.4 プロ ローンチエディションは、加速のトルクを荷重が増す後輪でしっかり受け止めるので、安心してアクセルペダルを踏み込めるのがじつに頼もしい。

 回生ブレーキは、ドライブモードにより動作が異なり、Dモードでは回生が効かない惰力走行(コースティング)となるのに対して、Bモードでは少し強めの減速になる。Bモードなら、ほとんどの減速を回生ブレーキで済ますことができる一方、少し反応が穏やかなぶん、アクセルペダルの操作に神経質にならなくて良いのが、スムーズで楽な運転につながっている。Bモードでアクセルペダルから足を離しても完全停止には至らないが、最後にブレーキを踏むのが面倒とは感じなかった。

乗り心地や静粛性、すべてにおいてハイレベル

 ID.4 プロ ローンチエディションの乗り味はじつに洗練されている。このクルマには前235/50R20、後255/45R20の低燃費タイヤが装着されているが、路面とのコンタクトはスムーズで、乗り心地もマイルド。走行中のロードノイズやパターンノイズもよく抑えられている。車体の低い位置に重たいバッテリ−を搭載するため、SUVスタイルでありながら重心が低いのも、落ち着いた挙動に一役買っている。実際、ロールやピッチングの動きは気にならず、高速走行時のフラット感もまずまずだ。そのうえ、低重心で後輪駆動のID.4 プロ ローンチエディションは、素直で軽快なハンドリングを示し、思いのほかコーナリングが楽しいのもうれしい点だ。

 長いホイールベースのおかげで後席には広いスペースが確保され、また、ラゲッジスペースもボディサイズ相応に広い。短時間の試乗では電費や充電は確認できなかったが、スムーズで余裕ある加速や運転のしやすさ、上質なインテリア、そして、広い室内など、その仕上がりはじつにハイレベル。同社の「ゴルフ」がコンパクトカーのベンチマークといわれるように、ID.4もまたこのクラスのベンチマークとなる可能性を秘めていると思う。

12
すべて表示

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS