ワークスチームのエースドライバーも脱落
前日のセレモニアルスタートを終えて、ついに正式に長距離のラリーがスタートするアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2022。レグ1となる2022年11月22日(火)は、今回の6日間でもっとも長いSS2(SS距離は201.05km)、リエゾン区間も229.58kmという超過酷な一日となった。
幸い天候には恵まれてスタートしたこの日、本格的なSSが始まったばかり、まさに初日といったところだが、早くもトラブルが続出した。まずモト(2輪)クラスのミスコースに多くの選手が陥り、苦戦したようだ。
各車トラブルが発生し思うように走れず
さらにトヨタ、いすゞ、三菱の各エース級ドライバーたちがこぞってトラブルを抱え、このアジアの大地に苦しむこととなった。初日のスーパーSSでトップタイムを出していたいすゞD-Maxの#101 Isuzu Suphan Explorer Rally Team(Suwat Limjirapinya/Prakob CHAOTHALE組)はエンジントラブル、トヨタ・ハイラックスRevoの#103 Toyota Cross Country Team Thailand(Mana Pornsiricherd/Thanyaphat MEENIL組)はリーフスプリングをヒットさせてしまって、最終的にドライブシャフトを壊し、午後はFFでの走行を強いられてしまう。
ラリーアートの#118 TEAM MITSUBISHI RALLIART(RIFAT HELMY SUNGKAR/Chupong CHAIWAN組)はパンクをしたものの、無理をして走行を続けたため足まわりを損傷し、その修復に時間がかかってしまった。また、同じく三菱トライトンに乗る#119 TEAM MITSUBISHI RALLIART(Sakchai Hantrakul/Kittisak KLINCHAN組)は乗員の新型コロナウィルス感染症発症のため、レースをリタイアするなど、波乱の幕開けとなった。
三菱トライトン105号車がトップに
SS1とSS2を合わせた総合成績でトップに立ったのは三菱トライトンの105号車に乗るChayaphol Yotha/Peerapong SOMBUTWONG組。SS1で5位につけており、このSS2ではトップタイム2時間50分18秒で、トータル2時間52分29秒でトップに立った。そんななか、日本勢トップとなる好成績を収めたのが青木拓磨/Itthipon SIMARAKS組(#108 FORTUNER GEOLANDAR takuma-gp)。2時間57分30秒とトップと7分12秒差でSS2を4位に入った。
そんな青木選手もノントラブルというわけではなく、PC(パス・コントロール)のポイント直前に左フロントタイヤのパンクに見舞われている。ただ、サービスまで近いこともあり、なんとかそのまま走り切り、サービスでのサポートを受けて無事に時間内にサービスを終えて事なきを得ている。その青木選手のサポート役として、その後ろを走行する同じトヨタ・フォーチュナーの116号車(塙 郁夫/染宮弘和組)も6位でフィニッシュ。総合順位も同じく青木組が4位(2時間59分46秒/トップと7分17秒差)、塙組が6位(3時間2分17秒)となった。
続くAXCRのレグ2(競技2日目)は、走行距離もSSで156.62km、総走行距離332.18kmと初日と比べると短く、少し余裕をもって走行ができそうだ。