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ロールス・ロイスの「ビスポーク」の世界に触れてきました! 6050万円からの新型「ファントム」も同時お披露目

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実/ROLLS-ROYCE MOTOR CARS

R-Rのビスポーク観を映したイベントで、新型ファントムが国内初公開

 自動車における世界最高級ブランドとして君臨するロールス・ロイスだが、とくに近年オーダーメイドで車両の内外装カラーやマテリアル、ディテールの設えを行う「ビスポーク」に力を入れているのは、ご存じのとおりである。

 先ごろ、ロールス・ロイス・モーター・カーズ社が東京都内で開催した「Bespoke Voyage(ビスポーク・ボヤージュ)」は、その企業スタンスを明確に示したイベント。そしてその会場では、新型車「ファントム・シリーズII」も日本初公開された。

世界最高級ビスポークの世界観をアピールするイベントとは?

 2022年10月20日から22日まで、ロールス・ロイス・モーター・カーズは東京都品川区の寺田倉庫にて「Bespoke Voyage(ビスポーク・ボヤージュ)」と銘打ったブランドイベントを開催。いわく「スーパー・ラグジュアリー・カーのショーケース」となるというこのイベントは、選ばれた特別ゲストを対象としたプライベート・セッションで構成されていた。

 ミステリアスなアートと、仮面舞踏会のごときマスクで顔を隠したダンサーによって誘導される会場では、ロールス・ロイスの最新モデルである「カリナン・ブラックバッジ」と「ゴースト・ブラックバッジ」というビスポーク仕立てが盛り込まれた2台が展示されていた。また、ビスポーク用サンプルやライフスタイルを示すアクセサリー、あるいはアーティスティックなインスピレーションを得るためのオブジェなども会場にちりばめられ、来場者たちを自己発見の「旅」へといざなうとのことであった。

 また、英国グッドウッドのロールス・ロイス本社内に設けられたビスポーク専門スタジオ「ホーム・オブ・ロールス・ロイス」のディレクターが、今回のブランドイベントのために来日。メディアや顧客、R-Rエンスージアストたちを対象に、顧客とデザイナー、職人のコラボ作品であるビスポークの芸術的なヴォヤージュ(過程)を紹介したという。

 加えて、ロールス・ロイスのビスポークの歴史を象徴するモデルとして、東洋随一のR-Rコレクション「ワクイミュージアム」の協力のもと、1930年型「40/50HpファントムIIコンチネンタル カールトン製ドロップヘッド・クーペ」も展示された。

 いささか蛇足ながら、この車種選定はミュージアムの館長である涌井清春氏と、同館キュレーターの筆者が相談の上に決定したもの。自らビスポークの真髄をうたうショーケースイベントには、2021年の北米「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」にも正式出品されたワンオフ製作車、つまり古来の意味におけるビスポーク仕立てであるカールトン製ドロップヘッド・クーペこそふさわしいという判断に基づいていたのだが、幸い英国から来たスタッフたちからも大絶賛。また、会場でも記念写真をスマートフォンに収めようとする来場者があとを絶たず、われわれの選択は誤ってなかったという自信を得ることができたのだ。

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