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日産「R34GT-R」の「車検証は婚姻届」!? GT-Rと結婚したい女性オーナーの素顔とは?

まるるんさん

4点式シートベルトが正装。サベルト製でカラーはもちろんブルーだ

2年連続クラス別年間王者を獲得するJDDAの実力派アイドル

 R’s Meeting2022の会場で見つけた女性GT-Rオーナーを紹介。今回はYouTubeやSNS(テリー土屋のくるま話にも登場)などで注目を集め、多くのクルマ好きから愛されているドラッグレース界のアイドル「まるるん」さん。愛車は1999年式のBNR34(スカイラインGT-R)で、ボディカラーはイメージカラーのベイサイドブルーだ。彼女の気になるGT-Rライフを伺った。

鈴鹿サーキットでR34と結婚式を挙げたいと本気で考えるほど溺愛

「車検証は愛車との婚姻届けですよね。だから、地元の鈴鹿サーキットで“結婚式”を上げて“青い子”と永久に一緒にいたい。30万円くらいで撮影できるというから、やろうかな!?」

 会うたびに真っ直ぐな目でそう話すくらいGT-R沼にどっぷり漬かっているまるるんさん。ちなみに青い子とは、もちろんどこに行くのも一緒なBNR34の愛称。つねに傍にいたいからストリートだけでなく、ドラッグレースにも愛車で参戦している。

 しかも、2020~21年はJDDA(ジャパン・ドラッグレース・ドライバー・アソシエーション)が開催するドラッグレースのオープン12(12秒台のクルマで争う)クラスでシリーズチャンピオンを獲得し、複数のメーカーからスポンサーを受けるなど実力も本物。アイドルだが、イベントの飾りではなく、レーサー兼ドラッグレース普及のスポークスパーソン的な存在なのだ。

「人に翼を」のキャッチフレーズと青い車体色にひとめ惚れ

「GT-Rのどこが好き!? うーん、全部。え、それじゃダメ!? だったら、見た目は丸いテール。速いし、動きが素直。四駆だからしっかりトラクションが掛かるから安定感は抜群です。信号待ちでは注目を浴びるのが気持ちいいな」

と軽妙なテンポで言葉が飛び出す。

 もともとコスプレイヤーで目立つことが大好き。そして、誰に対しても分け隔てなくフランクに接する彼女のまわりには、自然と人の輪ができる。スポークスパーソンとしてはまさにうってつけだろう。

 そんなまるるんさんが、BNR34を購入したのは約7年前。「人に翼を」のキャッチフレーズとカタログ&CMでたたずむベイサイドブルーのBNR34にひとめ惚れした。免許を取ったら買うと決めたそうだが、維持できないのに買っても意味がないと思い、まずは身の丈に合ったS13型シルビアを購入し、GT-R貯金を開始。そして、なんとか維持していけると思ったのが2014年だそうだ。しかもローンではなく、現金一括で購入したとのこと。

短時間での勝敗決定とミスはすべて自己責任という潔さが感性に合致

 愛車を購入したのは地元三重県の「クルウチ」。ドラッグレース歴20年以上の同ショップで買ったことが、当時コスプレイヤーだったまるるんさんの運命を変えていくことに。

「GT-Rを買ってすぐにドラッグレースに同行したのがすべての始まり。イベント当日、ショップから『出てみない?』と言われて、ヘルメットにグローブを手渡され、急遽参加することに。ドラッグレースはわずか400mの争いで、少しのミスで勝敗が決まりますし、負けはすべてが自己責任。誰のせいにもできないのが負けず嫌いな性格には合っていて、1回でハマりました。馬力で勝るマシンに腕で勝ったときが一番の快感ですね」

 以後、ドラッグレースにズブズブとハマっていくまるるんさんだが、青い子のチューニング、カスタマイズに対しては不文律がある。

「ノーマルのスタイルが好きなので、外観、内装とも限りなくオリジナル状態をキープするのが基本。エンジンも手を加えています(名機RB26DETTはタービン交換で約500ps)けど、ボンネットを開けて『やっぱりかなり手を入れてるんだ』と言われるのが嫌なので、ラジエターやホース類も黒く塗ったりと、可能な限り見た目にイジっていない風に見えるカスタムを心がけています」

愛車を壊さず長く楽しむため参戦クラスにもこだわる

 タイヤはレースでしっかりトラクションを掛けるためには、インチダウンするほうがいいのだが、見た目ノーマルのスタイルを崩したくない理由から純正ホイールのまま。これだけは譲れないそうだ。ちなみに写真の純正ホイールは「展示するなら傷だらけはみっともない」と、デッドストックの美品を譲り受けたそうだ。

 また、上のクラスにステップアップせず、オープン12クラスに参戦を続けるのは、街乗りとの両立も考え、なるべく愛車を壊さずに長くドラッグレース楽しみたいから。それでも1年に1回はリヤデフに不具合が出るそうで、さらに最近は純正部品の供給が不安定であることから、「これからも一緒に歩んでいくため」に2022年シーズンでR34による参戦を終了。2023年からは新しいマシン(新型フェアレディZ)で挑戦するという。

 レース参戦は終えるが、まるるんさんと青い子との密月関係は不変。温存することなくともに過ごし、変わらぬ愛を注ぎ続けることだろう。恋愛は惚れたほうが負けとよく言われるが、他人から何と言われようと本人が幸せならそれが一番である。

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