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復活した「三菱ラリーアート」が嬉しい総合優勝! 過酷な1500kmで戦った6日間の結果は?【AXCR2022】

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

  • 2日目から常にトップの座を譲らなかった三菱トライトンの105号車

  • 優勝した105号車のチーム
  • 133号車
  • 三菱ラリーアート 増岡 浩総監督
  • 塙 郁夫/染宮弘和組
  • 2日目から常にトップの座を譲らなかった三菱トライトンの105号車

日本人最上位はTakuma-gpの2台、3-4位入賞!

 3年ぶりの開催となったアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2022は、予定のスケジュールをこなし、そのステージをカンボジアに移しての最終日を迎えた。設定された最後のSSを各車が走り切り、今回復活した三菱ラリーアートのトライトン105号車Chayapon Yotha/Peerapong SOMBUTWONG組が、その総合優勝を飾った。

最終日はカンボジアを激走

 2022年11月21日(月)から6日間の日程で開催されたAXCRは、11月26日(土)にその最終日を迎えた。前日のSS (スペシャルステージ)5終了後、全チームが、タイ・ブリーラムからカンボジア・シエムリアップへ移動。最終日はこのシエムリアップ周辺に設定されたSSを走り切り、アンコール・ワットでゴールを迎えた。当初予定されていた総移動距離は約1700kmの設定は変更もあり、最終的には約1500kmほどとなった。

 この最終SSとなるSS6は、穴ぼこだらけの硬い路面と、日々のスコールで水はけの悪い箇所の路面はグチャグチャというカンボジアらしい路面を走破する47.83km。ステージ後半のディープマッドセクションがあり、後半出走車両でスタックするマシンが続出するという、このラリーレイドならではの光景も見られた。

 手負いのマシンながら、この最終日はマージンを見つつもプッシュ、SSトップタイムを狙っていった#116 FORTUNER GEOLANDAR takuma-gp(塙 郁夫/染宮弘和組)が見事トップタイムとなる40分56秒でこのSSを終えた。これまでこのAXCRの参戦を裏方として支え、自身の参戦としては3回目となった塙選手に話を伺った。

「コロナの影響もあって、コースのバリエーションも少なく、順位の変動が少なく、タイム差が僅差で、こういうのが大好きな僕としてはありがたいレースでした。今までドライバーがいくら頑張ってもミスコースやスタックで台無しじゃんってことも多かった。それを楽しみという人もいるのは重々承知の上で、今年は楽しめた」

塙 郁夫/染宮弘和組

2位と5分47秒差で三菱が総合優勝に

 この最終SSのタイムを反映させた総合結果は、2日目から総合トップに立っている#105 TEAM MITSUBISHI RALLIART(Chayaphol Yotha/Peerapong SOMBUTWONG)が、8時間22分42秒のタイムで優勝となった。

優勝した105号車のチーム

 このAXCR2022で三菱ラリーアートが復活参戦したが、ここで見事に復活デビューウインを果たすこととなった。チーム監督としてこの大会に帯同した増岡 浩氏に今回のAXCR2022を振り返ってもらった。

「今までやってきたクルマづくり、そしてチーム運営の経験がうまく活かされて結果につながったと思う。この成績を残せたことを純粋にうれしく思っています」

 今後については「もちろん、ディフェンディングチャンピオンとして、できれば来年も引き続き参戦したいですね。やるからには勝てるように頑張りたいですし、まずは会社に戻ってから、ですけどね」

 5分47秒差で2位に入ったのが#102 Toyota Cross Country Team Thailand(Jaras Jaengkamolkulchai/Sinoppong TRAIRAT)。デイリーのリザルトを見てもSS0で7位、以後5位、6位、4位、2位と淡々と走行をこなしてきて、の2位となった。

 そして3位に入ったのが、この日デイリーでトップタイムを出した116号車の塙&染宮組。すぐ後ろの4位には#108 FORTUNER GEOLANDAR takuma-gp(青木拓磨/Itthipon SIMARAKS)が入り、チームで3-4位を獲得した。

 クルマ椅子のドライバーの青木選手率いるこの「Fortuner GEOLANDAR takuma-gp」は、これまではコ・ドライバーを2名配置した3名1台の体制だったものを変更し、今回2台体制で参戦。基本的には1号車の青木車を2号車がサポートする形で日々走行を続けた。

 SS2こそ1号車を先行させたものの、それぞれで走行が可能との判断となり、それでも1号車に大きなトラブルがあれば、2号車がいつでも引き返す、というカタチでレースを進められた。幸いなことに2号車が引き返すことなくレースは終了し、2号車が1号車のひとつ手前でゴールすることとなった。

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