「500」「595」より大きいアバルトに乗りたければコレ!
2022年11月3日に開催された「さいたまイタフラミーティング2022 in吉見町」はその名のとおり、イタリア車&フランス車とそのオーナーのためのイベント。埼玉県・吉見総合運動公園を会場に約500台ものイタフラ車が集合し、オーナー車両の展示のほか、メーカーやショップなどのブース展示やフリーマーケットなども行われていた。今回は、イタリアが誇るスポーツブランド「アバルト」のモデルの中でも今や希少となった、「プントエヴォ」のオーナーさんを紹介しよう。
日本では3代にわたり「アバルト」を設定していた「プント」
現行型(3代目)フィアット「500」から、ひとまわり大きな2011年式アバルト「プントエヴォ」に乗り換えたという、阿部幸雄さん。
フィアットのラインアップのなかで「パンダ」よりひとつ上のコンパクトカー、いわゆるBセグメントを担ったのが「プント」だ。1993年の初代からの3代にわたり販売され、2018年にその歴史を閉じている(インド市場だけまだ販売中)。
そんなプントには、3代それぞれでアバルトの名を冠したホットモデルがラインアップされていた。ジウジアーロがデザインした初代プントでは、日本仕様としてアバルト製のエアロパーツを装着した「スポルティングアバルト」を設定。1999年登場の2代目も日本仕様のみ「HGTアバルト」というモデルが設定された。
ボディが大柄になった20005年の3代目は「グランデプント」と改名し、2007年から今度はグローバル展開で「アバルト・グランデプント」が発売される。2009年のフェイスリフトで車名がグランデプントから「プントエヴォ」に変わり、2010年にホットバージョン「アバルト・プントエヴォ」が設定されている。さらに2012年にはフィアット・プントエヴォはシンプルな「プント」に改名しているが、アバルト・プントエヴォはその名のまま2015年まで販売されていた。
阿部さんが所有しているモデルは、アバルト・プントエヴォとなり、163psを発揮する1.4L直列4気筒ターボ「マルチエア」エンジンに6速MTを組み合わせ、チューンされたサスペンションなどを設定。エクステリアでは、ボディ同色のサイドスカート、リヤルーフスポイラー、オーバーフェンダー、専用17インチホイールなどが装備されていたモデルだ。
スタビリティの高さが購入のポイント
阿部さんがニュー500からこのモデルに乗り換えた理由のひとつは、アバルトが欲しかったからだという。アバルトならそのままニュー500の乗り換えとも思うが、「ホイールベースが長くて、スタビリティ高くて、価格も安い、そしてプントの方が好みでしたし」という理由でアバルト・プントエヴォを選択したのだという。
希少モデルなので、できるだけノーマルで乗り続けたい
「たまたま見つけて、即決で購入しました。FFですけどハンドリングもニュートラルで操舵性も高いし、高速の安定性も良いですね。エンジンも低回転からトルクがあるし、MTというのも大きなポイントでした。個人的には500のデュアロジックがあまり好みではなかったので、MTがよかったんです。シフトはコクコク入るしクラッチも軽いし、運転も楽ですよ」という阿部さん。ワインディングに走りに行くことも多いようで、「クイックさなら500ですが、安定性ではプントですね。リヤシートが意外に広いのも気に入ってます」
販売期間が短かったことも関係して、流通台数がとても少ないアバルト・プントエヴォ。今後、マフラーの交換なども考えているそうだが、「希少なクルマなので、できるだけノーマルで乗り続けたいと思っています」とのことだ。