「バットモービル」をオマージュした特徴的なエクステリア
エクステリアは空力が重視されており、BMWのテストセンターを使い約200時間をかけてエアロダイナミクスを最適化しているという。レーシングカーを思わせる低く構えたフロントには、フレームにアルミを用いた格子のキドニーグリルを装着。丸いエアインテークや、フラットなスタイルのヘッドライト周り、ボンネットのフィンなどが初代モデルを思わせる。
ヘッドライトには最新のレーザーライトユニットを採用、イエローのデイライトがDTMマシンとの繋がりをさりげなくアピールしている。そして、リアにはオリジナルモデルの特徴だった大型固定式リアウイングを再解釈したというリアウイングを装着。カーボン製ディフューザーと併せ、リアセクションの空力を高めている。テールライトはレーザーが内部で浮いているように見える3Dデザインを取り入れ、最新ハイパフォーマンスモデルらしさを演出した。
さらにトレッド幅が拡大されて、大胆なデザインのオーバーフェンダーには、フロント20インチ、リア21インチの鍛造軽合金ホイールを装備する。ホイールはセンターロック式となり、ゴールドカラーをまとったデザインは1970年代をイメージしている。
ボディカラーはホワイトをベースに、BMW M社を代表する3色のデコレーションラインが入ったオリジナルモデルをイメージした配色で仕立てられた。そして、50周年にちなんだカーナンバー“50”が、1970年代を彷彿とさせるフォントでボディサイドを飾っている。
ブラックを基調としたスポーティなインテリアの室内は、後席を取り外して2シーター化されており、フロントにはMカーボン製フルバケットシートを装着したスパルタンな仕様に。リアスペースは2つのヘルメットを収納できるコンパートメントが設けられた。ボディカラーに合わせてホワイトのステッチとアクセントが用いられており、マットカーボンのインテリアトリムにはシリアルナンバーが入っている。“50”と記されたホワイトのシフトノブは、1970年代をイメージさせる専用デザインとなっている。また、カーボンパーツの使用や、防音材を減らすことで軽量化が図られた。
BMW M社の50周年を記念した、集大成ともいうべき50台の限定モデルは、3カ月をかけて全数が生産されるとのことだ。
AMWのミカタ
50台という限定台数は、かなり争奪戦の厳しい数字となりそうだ。すでに今からオーダーしても完売という状態だろう。AMW独自の調査によると、1台は日本人オーナーのもとに届けられそうである。イベント等でその姿をぜひとも拝みたいものである。