国産車なら「スカイラインRSターボ」も熱かった
国産車でのRSでグッとくるのは、日産DR30型「スカイライン」。実家にケンメリがあったということもあって、スカイラインには親近感があった子ども時代、DR30型のデビュー前には、ここでついに「GT-R」が登場するのでは、という想像を思い巡らせていました。しかし実際に登場したのは、FJ20E型4気筒エンジンを搭載した「スカイラインRS」で、GT-Rじゃないということにがっかりした憶えがあります。
しかし、のちに登場した「スカイラインRSターボ」は190ps、さらに「スカイラインRSターボC」は205psという大パワーを発揮していて、これには素直にスゲーと思っていましたし、ボディサイドの「4VALVE DOHC RS」や「RS-TURBO INTERCOOLER」などの文字も、心に刺さるものでした。そういえば、DR30は『西部警察』にも登場していましたね。そのせいもあってか、当時のテレビっ子世代でのスカイライン人気は熱狂的、というに相応しいものがありました。
レースシーンで活躍したフォードの「シエラRS」や「エスコートRS」
そこそこ大人になって心引かれたRSは、フォードの「シエラRSコスワース」。全日本ツーリングカー選手権でR31「スカイラインGTS-R」に戦いを挑み、その後常勝となったR32「スカイラインGT-R」にも挑んでいたシエラRSは、独特のスタイルも含めて好きでした。ベースがスポーツモデルではなく、ファミリーカーのエボリューションモデルである、というところも、RSっぽさを感じる部分。のちのフォードは「エスコートRSコスワース」をデビューさせ、WRCを舞台に大活躍をしています。
そのほか、これもRSなのか、というモデルを挙げていくと、NCP131型の「ヴィッツRS」や、現行型「スイフトRS」、「ロードスターRS」などがあって、これらはトップモデルのスポーツバージョンというのではなく、スポーティなフィーリングが愉しめるモデル、という位置づけのものとなっています。
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全般的にいえるのは、RSというネーミングにはスポーツというイメージが共通してはいるものの、その目指すところはそれぞれに違う、ということです。クルマの世界においてのRSは、スポーツをイメージさせる固有名称である、といっていいのではないでしょうか。