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ホンダ「エディックス」の「川の字」レイアウトは失敗だった!? BMWより10年先を行っていた先進的ミニバンとは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人/日産自動車/Stellantis

生活感のないスマートなデザインも魅力だった

 全長×全幅×全高=4285×1795×1610(1630)mmのスタイリングはウエッジシェイプのなかなか精悍なものだった。のちにBMWから多用途車の「2シリーズ・アクティブツアラー」が登場した際(日本市場では2014年の登場だった)に「なーんだ、エディックスのスタイルは10年先を行ってたじゃないか!」と思わせられたりもしたほどだ。

 実際にも、リヤクオータービュー(後ろ斜め7:3)の、リヤクオーターウインドウ、Dピラー、リヤウインドウの傾斜など、登場時から「BMWっぽい」との印象も抱いたもの。筆者のごく個人的な解釈でいえば、「実用車ながら生活感のないスマートさ」は、先進的ですらあったと思う。モデル後半でフェイスリフトが実施され、メッキのフロントグリルがより大型化されたのは、エリシオン同様、「ああ、日本の営業部門、販売の現場から強い要請があったのね」と思わされるものだったが……。

 もう18年も前のことで、当時の雑誌などに寄稿した自分の試乗記がスグには見つからないのだが、おぼろげながらの記憶では、少し突っ張った印象の足がもっとしなやかであればなおいい……と思ったように記憶している(その点ではティーノや、フィアットらしいタプッとした乗り味のムルティプラのほうが遥かに上手だった)。だが、安全基準などがクリアになるのなら、今、ふたたび乗りたい気もする。当時とライフステージが違う筆者の場合は、さしずめ今なら前席中央に犬を座らせてみたい。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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