DTMマシン由来のパーツを装着するM3ツーリング
M2と並んで展示され、注目を集めていたのがM3ツーリングのMパフォーマンスモデルです。M2同様にカーボン製のアイテムが多数装着されており、フロントスプリッターとカーボンエアロフリック(カナード)により、精悍な印象を与えています。リヤはバンパー両端に設けられるウイングレット、そして定番のディフューザーにウイングを装着し、M3の高性能をさらにレベルアップしてくれます。
エキゾーストも、M2同様にチタニウム製となり、純正マフラーに対して約30%の軽量となっています。最大20mmローダウン可能な車高調整式サスペンションやブレーキパッド、鍛造アルミホイールもプラスしてワゴンとは思えぬ存在感と運動性能向上を実現しているのは、さすがBMW Mといったところです。
日本では便利なミニバンが随分以前から大ブームですが、ここドイツではそのブームは届いておらず、変わらずツーリングワゴンが大人気です。年々減っているとはいえ、速度制限解除区域が設けられているアウトバーンのあるドイツでは、時間帯や交通状況によってはかなりのハイスピード走行が可能です。となると、空気抵抗で不利な四角いバンタイプよりも、ツーリングワゴンはハイスピードに強いうえ、荷物も積めるとあり、ドイツでは不動の人気です。
そのため、待望のM3のツーリング登場とあり、地元ドイツは沸いています。ベースである3シリーズもセダンよりもツーリングの方がドイツでは人気です。すでに11月からミュンヘンの第1工場で製造が始まっていますが、来年早々にデリバリーが開始とのこと。
Mパフォーマンスパーツを装着することによって、オーナーの個性や走りを追求できる大人気なアイテムですが、さまざまなレーストラックやシーンで数多くのデータを収集して開発されたスポーツサスペンションはとくに人気アイテムなのだとか。M3用は車高を5mm~20mmの間で下げることができ、重心を低くすることでボディロールが押さえられ、ハイスピード域からの急なコーナーへのブレーキングでもかなりシャープで安定した走りが楽しめると、スタッフの方からオススメを頂きました。
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そのほかには、M3ツーリングのモトGPセーフティカー仕様にM4やM135i、電気自動車のi4 M50などを展示。とくにiシリーズはBMWのお膝元であるミュンヘン市内でも見かけることはまだ少ないだけに、車両に加えてそれ専用のMパフォーマンスパーツも一緒に見ることができて新鮮でした。
内燃系、電気自動車、ハイブリッドなど、どのBMWオーナーも、統一感のあるスタイリッシュでTÜV公認のオフィシャルドレスアップは、結構高価なだけになかなか一気に揃えるのは難しいかも知れません。ですが、少しずつ買い求めてスタイルアップしていく楽しみ方もステキですね。