バング&オルフセン:欧州の高級車で採用されるデンマークのブランド
1925年に創業したデンマークの高級オーディオ・ブランド。世界的なプロダクトデザイナー、ヤコブ・イェンセンなどデザイナーが手がけた製品が多く、ニューヨークのMoMAのパーマネントコレクションにも18製品が選ばれている。車載用の市販は無いが、アウディやアストンマーティン、ベントレー、ランボルギーニなどに採用されている。アルミの造形を得意としており、アウディのアコースティック・レンズ・テクノロジーを採用したツィーターは、じつに美しい。
ディナウディオ:過去の限定モデルを探す価値があるHi-Fiな音
ホーム用とカー用をラインアップするデンマークのハイエンド・スピーカー・ブランド。車載用の市販品は、真面目でHi-Fiな音創りでファンも多い。純正では、かつてボルボのクーペカブリオレ「C70」に標準採用されていたほか、フォルクスワーゲンのプレミアムサウンドシステム搭載限定車も発売。ディナウディオのスピーカーユニットを搭載しただけではなく、アンプから車種別にセッティングを行なっており、ディナウディオの音を引き出す仕様になっている。これらの中古車を探してみる手もありだ。
フォーカル:フランスを代表するスピーカー・ブランド
プロオーディオからホームオーディオ、カーオーディオまでを取り揃える、フランスの代表的スピーカー・ブランド。アフターマーケット用の市販品も、高級機から普及機まで数多くラインアップしていて、根強い人気がある。純正ではフランスつながりでプジョー/シトロエン/DSがプレミアムHi-Fiサウンドシステムとして採用。新車開発プロジェクトの初期の段階から参加し、可能な限りの良いサウンドを追求している。また、やはりフランス車で2017年に「復活」したアルピーヌA110では、軽量化を徹底するため純正スピーカーにフォーカルを採用したことでも話題となった。
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購入後に後付けでカスタムする手間と苦労とコストを考えると、納車の時点で各メーカーが用意しうる「最高の音」を得られる純正オーディオのメリットは大きい。同じクルマでもグレードによって高級オーディオ・ブランドを採用しているものとそうでないものもあるので、試乗の際にはカーオーディオもしっかり聴き比べてみて、違いを感じてみてはいかがだろうか。