「富士サンロクミーティング2022」会場から気になる360cc軽をご紹介
三菱自動車が1961年に発売した同社初の4輪商用軽自動車である「三菱360」は、翌1962年にリリースされた初代「ミニカ」のベースとなったクルマだ。三菱360のドライブトレーンを使いつつ、車体後部の構造とグリルのデザインを変更し、ミニカ360という4人乗りの軽乗用車に仕立てたわけである。
そのため、三菱自動車の歴史に明るいファンは「360」や「ミニカ360」という車名を見たり聞いたりするとグッとくるのだが、360cc時代の軽自動車が大集結した2022年11月6日の「富士サンロク(FUJI36)ミーティング」において、その両方を愛用しているオーナーと遭遇することができた。まさか2台持ちを実践しているオーナーが存在するとは思っていなかったので、感銘を受ける段階を通り越してビックリしてしまった。
1967年式三菱360バンのデラックス仕様
そのオーナーとは中島さん(58歳)のことで、富士サンロクミーティングには1967年式の三菱360バンで参加していた。5年前にネットオークションで買ったそうで、グレードはデラックスとのことだった。
「商用車なので周囲の自動車趣味人たちが愛用しているクルマとかぶらないところが好きです。室内のカーテンは自分で縫いました。ずっと整備してきて、ようやく2021年に登録できました。2022年の4月にすべてが完成した感じです」
とは中島さんのコメント。グレードがデラックスなので、バックドアが上下方向に開くそうだ。ちなみに、スタンダードグレードはバックドアが横開きなのだという。ミーティングの会場には奥さまも一緒に来ていたが、クルマは自分の趣味なので、カーテンを縫ってほしいとはお願いしなかったそうだ。