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昭和の軽自動車が200台大集合! 「富士サンロクミーティング」に集まった「ステップバン」や「バモス」の360cc軽カーたち

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

ちっちゃな360cc軽の祭典「富士36ミーティング」が4年ぶりに開催

 信号待ちで横に並んだホンダ「N-BOX」の大きさにビックリするようになった今でこそ、軽自動車の排気量は660ccだが、1950年代中盤から70年代中盤にかけて生産された軽自動車は2ストロークと4ストロークの区別なく360ccだった。参考までに記しておくと、軽自動車のエンジン排気量は1976年から550ccとなり、1990年から660ccと定められている。

50~70年代に日本のモータリゼーションを支えた360cc軽

 日本に「マイカー」という言葉を定着させた360cc時代の軽自動車は、いま見ると本当に小さく、それでいてボディデザインが素晴らしいことに驚かされる。しかし、現在ではさすがに非力かつ衝突安全性がキツイので、日々の足として活用しているオーナーは少ない。街中で遭遇する機会があるのは、1958年から1970年までという長きにわたり生産された「スバル360」(通称てんとう虫)ぐらいだ。他のモデルを見かけるのは稀だといえる。

 そのような状況ではあるが、いざイベントとなると「えぇ~、普段、どこにいるのよ?」と思わず感嘆の声をあげてしまうほどの台数が集まるのが自動車趣味世界の面白いところで、360cc時代の軽自動車ばかりが集結した「富士サンロク(FUJI36)ミーティング」もそのひとつであった。

ステップバンの老舗オーナーズクラブが主催

 2022年11月6日(日)に静岡県富士宮市にある朝霧高原ドライブインもちやの駐車場にて開催された第5回 富士サンロクミーティングには、なんと193台がエントリー。フリマ出店の7台を加え、合計200台で実施されたが、記念品がなくなり次第受付を終了したので、他にもエントリーできずに見学となった360cc時代の軽自動車が20~30台もいる大盛況ぶりだった。

 当ミーティングを主催しているのは、1981年に設立されたステップバン・オーナーズクラブの「LOVESTEP!」だ。3人のオーナーが大阪で出会い、「せっかくやし、もっと集めてクラブを作ろうや」と結成したのだという。そして、雑誌『POPEYE』に「クラブ、作っています」との小さな記事を掲載してもらったことにより、いきなり全国展開となり、1982年に愛知県で100台弱の規模でミーティングを実施。その後、毎年開催し、1990年頃には360cc、550cc、660ccの軽自動車を全部対象にしたところ、782台も集まったそうだ。このときはグリーンピア三木(現在のネスタリゾート神戸)が会場で、あまりにも熱いイベントだったのでラジオの公開収録まで行われたという。

360ccのみの集会としては過去最大の200台が参加した

 富士サンロクミーティングは、関東地方に住んでいる360ccをこよなく愛するオーナーたちのためのイベントで、2008年、2009年、2014年、2018年に開催されていた。コロナ禍の影響もあり、しばらくお休みしていたわけだが、新型コロナウイルスの感染者数が減ったタイミングで、万全の対策を施しつつ、5回目をようやく実施することができたのだ。

 フリマで掘り出し物を購入するだけでなく、魅力的なアイテムをゲットできる抽選会が行われるなど、自慢の愛機に乗って駆けつけたオーナーたちは今回もLOVESTEP!が主催するミーティングでしか味わえない360ccカーオンリーな1日を楽しんでいたようだ。

 200台というのはLOVESTEP!が執り行う360ccのみのミーティングでは過去最大の参加台数だったとのこと。わざわざ九州から参加したオーナーもいたそうで、360ccファンにとって富士サンロクミーティングは特別な催しなのだ。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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