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ミニバンの憧れ装備「キャプテンシート」のメリットとデメリットとは? ベンチシートが便利なポイントも解説します

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: 本田技研工業/トヨタ自動車/日産自動車/マツダ/AMW編集部

車中泊や子育てにはベンチシートのほうが有利

 一方で、2列目ベンチシート車と比べ、乗車人数が1人減ってしまうのも事実で、8人家族が全員乗りたいという場面では、キャプテンシート仕様は不向きだ。また、アウトドア、車中泊対応では、ベンチシートのシートアレンジ性、車内のベッド化、お座敷化が優位。キャプテンシートだとそうしたアレンジができない豪華仕様(アルファードの上級キャプテンシート)もあるし、フルフラットアレンジをしてもシート間の隙間を埋める工夫が必要になって面倒だ(シート自体も凸凹しているはず)。子育て世代であれば、2列目ベンチシートのほうが子供を寝かせやすい、おむつ替えをしやすいといったメリットもある。

中寄せスライド機構があれば死角なし

 だが、国産ミニバンの多くは、そんなユーザーの悩みなど百も承知。子育て世代にも人気のMクラスボックス型ミニバンには、先代&新型の日産「セレナ」、新型ホンダ「ステップワゴン」、先代トヨタ「ノア」&「ヴォクシー」のように、2列目キャプテンシートでも、中寄せスライド機構によって、普段はキャプテンで使いつつ、必要なときは2列目席をベンチシート化できるアレンジ性を持つモデルもある(新型ノア&ヴォクシーはやめてしまったが)。使い勝手としては理想形ではないだろうか。とくに新型ステップワゴンは2列目キャプテンシートの操作レバーが1本で、とても操作が分かりやすい。

 ちなみに、国産コンパクトミニバンはホンダ「フリード」とトヨタ「シエンタ」の2択だが、2列目キャプテンシートが選べるのはフリードだけ。2列目キャプテンシートは欲しいけれど、ボックス型ミニバンは好みではないというなら、3列シートで2列目キャプテンシートがあるSUVのマツダ「CX-8」も候補に入るだろう。

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