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軽トラにV8ターボを搭載! 三菱「ミニキャブ」にレクサスの至宝を搭載してドリフトマシン魔改造

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TEXT: 南陽一浩(NANYO Kazuhiro)  PHOTO: Vague Industries

無茶カスタム大国アメリカで目立つなら「ギャップ萌え」!?

 いわゆる「ギャップ萌え」の、アメリカ車的なカスタムの古典といえば、小さいボディのあんなクルマこんなクルマにV8エンジンを無茶スワップして、「ワォ」とか「Oh」とか「ホットだぜ!」とか「GOAT(グレーテストオブオールタイム)!」と叫んだり喚いたり。でも静的鑑賞、つまり単なる置き物だけでなく、いわばメガネキャラのキレッキレ・ダンス的な、動的パフォーマンスが尊ばれる一面も忘れてはならない。

アメリカに正規輸出されていた4代目ミニキャブ

 その好例が、こちら第4世代の三菱「ミニキャブ」で、レクサスのV8ターボをブチ込んでドリフト・マシン化してしまったという1台。アメリカ北東部、ニューハンプシャー州を拠点とする「Vague Industries(ヴァーグ・インダストリーズ)」なるカスタムショップの所業である。

 1984年に「うちのデッ軽(けい)くん」をキャッチコピーとしてデビューした4代目ミニキャブは、じつは「Mighty Mits(マイティ・ミッツ)」の名で、公道ではなくファーマーや牧場主たちが農地や牧場など敷地内で農機やアシに使えるよう、北米にも輸出されていた。農業の最前線で軽が活躍するのは、地上のスケール感がやや異なるとはいえ、日本だけではなかったのだ。

ピックアップトラックのノウハウを軽トラで応用

 バンパーと一体になった四角い縁取りに丸目ライト、そんな真面目そうで生硬なフロントマスクは、いかにもファニー。ピックアップトラックが一般的な選択肢である彼の地のマニアは、同じく後輪駆動である軽トラのベッドが空荷なら、どれだけリア荷重が小さくて過大なパワーをかけてやればテールハッピーになるのか、確信犯でやっているのだからたまらない。

 しかも選ばれしパワーユニットはレクサスの至宝たるUR系V8エンジンである。自由の国の自由すぎる発想で作られたドリフト・マシンは、あちらの人が期待する通りに、正統づくしのジャパニーズ様式。「クール・ジャパン」よりよほど刺さりのいい「ウィアード(weird/風変りな)・ジャパン」というワケだ。

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