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トヨタ「ハイラックス」キャンパーの「騒音問題」が解消! ナパのブドウ畑を横目にさらに北上します──米国放浪バンライフ:Vol.13

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TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 牧野森太郎

次なる目標はラッセン・ボルカニック国立公園

 さて、セバストポルのナネッタの家を出て、次に向かったのは、ラッセン・ボルカニック国立公園だ。じつは14年前に訪ねるはずだったが、行けなかった苦い思い出がある。直前に滞在していたマウント・シャスタの町のカフェに気に入っていたカウボーイハットを忘れてしまい、すぐに気がついて戻ったのだが、運悪く閉店。翌朝、取りに戻るつもりで営業時間を見ると、運悪く2日間の連休だというのだ。

 ウインドウ越しに見えている帽子を見ながらさんざん迷った末、ラッセンを諦めて帽子を取って戻ったという経緯があった。今回は、そのリベンジもあり、目標のひとつに据えていたのだった。

5月25日 レディングの手前でフリーキャンプ

 ラッセン・ボルカニック国立公園へは、フリーウェイ5号線をレディングで降りて東へ向かう。セバストポルからレディングまでは州道20号線を行くのが近道だが、コーストレンジという山脈を越えなくてはいけない。まだ、オーバーヒートの心配があったため、ナネッタの助言でぐるりと南を回るルートを選択することになった。

 今回の旅で初の200マイル(約320km)超えのドライブだ。道中はワインの名産地、ナパのブドウ畑を眺めながらの爽快な旅。「ドル」のエンジンの調子もいい。プラグとプラグワイヤーを新品にしたためか、時速40マイル(約64km/h)から60マイル(約96km/h)への吹け上がりがいい。心なしか燃費もよくなった気がする。

 その夜の宿泊地は、レディングまで25マイル(約40km)に迫ったレストエリアだ。「ドル、よく頑張ったね」とねぎらい、ひとりでプシュッとビールを開けた。それにしても、サンフランシスコのLOWE’S(ロウズ/ホームセンター)から数えて7泊連続のフリーキャンプになった。これではアウトドア派の看板が泣く。

 翌日から2泊は国立公園内のマンザニータ・キャンプグラウンドの予約が取れている。しっかりとトレイルを歩いて、本来のスタイルに戻ることを誓って下段のベッドに横になった。

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  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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