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まるで小さな「ジープ」だ! スズキ「ジムニー」で通勤から4×4トライアルまで楽しむオーナーのこだわりとは

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏

ノーマルの良さをいかしたチューニング

 鹿山利尚さんは、自身の愛車について次のように話してくれた。

「この4×4トライアル仕様のSJ10ジムニーは、なるべくシンプルにノーマルの良さを活かす方向でチューニングしました。レースだけでなく自家用車としても使うので、そのあたりを考慮してパーツ選びを行っています。

 最近の4×4トライアル仕様の傾向は、ストローク重視の考え方でサスペンションをイジりますが、私の考えは、SJ10の武器でもある軽量ボディを重くしたくないので、基本的に純正マウントベースで軽さとバランスを考えたセットを組む方向です。

 よって交換しているパーツは、サスペンションが以前勤めていたジムニー専門店インプス製のキットで、これで約2インチ程度リフトアップさせることが出来ます。また、エンジンはノーマルですが、点火系はパワーコードで強化、排気系はアピオのマフラーをセットしています。なるべく必要最小限のパーツを選び、セットしています」

 基本的にボディはストック状態だが、4×4トライアル仕様として主張すべくタイヤがポイントとなっている。これはオフロードレースをやっている人ならわかると思うが、旧ダンロップのデコボコタイヤ、通称「ゲタ山タイヤ」を履かせている。性能的な面ではもっと良いタイヤはいくらでもあるが、やはりこのSJ10のレトロな雰囲気に合わせるなら、このタイヤ以外は考えられない。

 このタイヤを履いてトライアルをすると、悪路でフェンダーを押してしまう場面があるので、接触するフロントフェンダーを一部カットしている。また、ドアは純正の幌ドアも持っているが、見切りが悪いのでベニア板でハーフカットドアを製作、フロアの傷みを防ぐサイドシルガードも作って取り付けている。

今後の課題は腐食しているボディ

 今後の予定はフロアを含めてボディに巣穴が多く、また、錆によって鉄板がクッキー化しているので、すべて補修しオールペンするという。

 今発売されているジムニーももちろんカッコ良いが、この頃のエンスーなジムニーは頑丈でタフなルックスが、むしろオリジナリティがあって魅力的だ。普通に乗っても遊びの道具として考えても、この雰囲気は他に代えがたいものがある。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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