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サーブに前後そっくりのキャンピングカーがあった! 旧車専門誌が「移動編集部」として使っている「サーブ95HK」とは

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循/AMW編集部

じつは現在も雑誌の「移動編集部」として健在

 北欧の短い夏のバカンスを楽しむためのキャンパー/モーターホームは、かの地では古くから馴染み深い存在で、サーブ本社もトーステン・ヨハネソン個人のユニークな試みにそれなりの興味を示したとされる。しかし、すでにサーブは1964年から「SAABO(サーボ)」というブランドで独自のキャンピング・トレーラーを生産しており、また、同じスウェーデンの「Toppola(トッポラ)」というボディ架装メーカーがサーブ「99」用の後付けキャンピングシェルを市販したこともあり、結局サーブ自身がトーステン・ヨハネソンが作ったような独自のキャンピングカーを生産することはなかった。

 その後40年以上ハンティング・ロッジとして放置され朽ち果てかけていたサーブ92Hは近年、現地の有志らの手によって森の中からレスキューされ、その後大規模なレストアが行われ路上復帰を果たしている。また、本稿の主役たる2台目の(そして最後の)サーブ・ベースのキャンピングカー「95HK」も健在で、現在はスウェーデンのヒストリックカー専門誌「KLASSIKER」が所有して「移動編集部」として活躍しているそうだ。

■Auto Cult(オートカルト)サーブ95HK 1965
定価:2万4200円(税込)
型番:09016
問い合わせ:国際貿易 https://www.kokusaiboeki.co.jp

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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