欧州最大のカスタム祭り「エッセンモーターショー」では旧車も熱い!
2022年12月に開催されたドイツのエッセンモーターショーは、チューニング&カスタムのイベントとしてヨーロッパ最大級の祭典です。いま世界中で大人気なのが、1980~1990年代の「ヤングタイマー」世代から、もう少し前の1970年代あたりまでのチョイ古なクルマたち。エッセンモーターショーにも多く出展されていました。その中でもとくに気になった3台を紹介します。
レプリカと侮れないアウディ・スポーツクワトロ
アウディ「スポーツクワトロ」のレプリカで定評のあるLCEパフォーマンス。競技車両はもちろんストリート向けのカスタムも得意としていて、TÜVの認証を受けられることが特徴です。カーボン製のボディキットを使ったグループBの「S1エボ2」のレプリカも製作していたりします。
今回エッセンに出展していたのはストリート仕様のスポーツクワトロ。ベージュ一色にカスタムされたインテリアが目をひく1台です。いまや本物のS2は数億円の値段がつく状況で、本物を買おうなんて、もはやドイツ人でも無理。レプリカとはいえ現代の技術とパーツで製作されているので、そのパフォーマンスはきっと本物以上、のはず?
貴重なVWゴルフ2のホモロゲモデルを魔改造
次はラリーへの参戦を目的として販売されたフォルクスワーゲン「ゴルフ2」のホモロゲーションモデル、「ラリーゴルフ」の魔改造車が出現しました。外観はホイールも含めてほぼオリジナルですが、中身はとんでもないことに。
オリジナルは1763ccの直列4気筒エンジンをスーパーチャージャーで過給して160psを発生するラリーゴルフ。ところがこちらのゴルフはさらにバランス取りにより9000回転まで許容するVR6型エンジンに換装し、ターボも追加。過給圧3バール(!)で驚きの1100psを発生するのだとか。いくら4輪駆動のラリーゴルフとはいえ、15インチのタイヤで1100psとは、考えただけでも恐ろしい……。
「ハコトラ」に350psのSRエンジンをスワップ
最後はドイツでも大人気の日本車から紹介しましょう。もはや定番の顔面スワップとなった感のある、「ハコスカ」顔の「サニートラック」、すなわち「ハコトラ」。もちろん顔面スワップだけではなく、中身もしっかり手が入っています。
エンジンはSR20DETで、ギャレット製のタービンで過給して350psを発生。前後ともにトレッドを拡大し、足まわりは板バネからコイルオーバーに変更。ホイールはワークのマイスターCR-01です。ウッドパネルが敷きつめられた荷台の下にある燃料タンクはステンレス製に変更されています。車内を覗くと、どう見ても無理矢理付けた感のあるタカタのハーネスが存在感を放っていました。
サニトラというと日本ではA型エンジンをベースにしたカスタムが主流ですが、こちらドイツではあっさりとSRにスワップ。350psのサニトラがどのような走りを見せるのか興味津々です。
ほかにも画像ギャラリーで「トラバント」から「R32 GT-R」までいろいろなクルマを収録したので、ヒマな方はぜひ見てみてください。