クルマ側に装備しているメーカーもある
世の中には、もっと便利に、自身でスクレーパーや解氷剤を寒い中で使うことなく、フロントウインドウの凍結、霜を素早く除去してくれるクルマの機能、装備がある。
それが、ランドローバーやMINI、北欧のボルボなどに用意されている「ヒーテッドウインドスクリーン」という機能だ。ディスプレイやセンターコンソールなどにある、「フロントウインドウのマーク+上向き波線の矢印」があるスイッチをONにすれば、ヒーテッドウインドスクリーンが作動(ウインドウほぼ全面に機能)する。
フロントウインドウにある熱線によって、解氷、霜取りしてくれるのだ。デフロスターと同時に作動できるモードがあれば、より効率的にフロントウインドウの凍結除去、視界の確保が可能になるというわけだ。
また、日本車でも、フロントウインドウ下端に配された熱線による、ワイパーディアイサーなどと呼ばれる、熱線でワイパーブレードの凍結による張り付きを解消してくれる機能が、寒冷地仕様車の多くに採用されている。
都会に住んでいても、雪国に出かける機会の多いクルマなら、それ以外の部分を含めて寒冷地仕様を注文する価値はある。だが、それだけではフロントウインドウ全体の凍結、霜には対処できない。ところが、例えばホンダeには、フロントガラス前面に熱線が走るフロントガラスディアイサーが標準装備されているのだ。
寒冷地に、シティコミュターとしてのバッテリー容量しか積んでいない電気自動車が向いているかはともかく、ヒーテッドウインドスクリーンやフロントガラスディアイサーが付いているクルマならば、車外からの解氷、霜取り作業なしで、フロントウインドウの凍結、霜を除去することが楽々可能というわけである。