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冬こそサーキットで全開走行! タイムを出すためにやっておきたい走行前の点検ポイントをお教えします

冬のサーキット走行前メンテナンスのイメージ

モータースポーツ自体がオフシーズンとなる冬は一般ユーザーのサーキット走行が盛んに

気兼ねなくサーキット走行をするために

 ウインタースポーツ以外、冬となるとオフシーズンを迎えるスポーツも多いなか、サーキット走行はむしろ今からが本番だ。クルマにもドライバーにも厳しい夏はお休みし、秋と冬に本気を出すアタッカーも多いはず。

 そこであらためて確認したいのが、愛車のメンテナンスだ。夏の間は動かさず休眠させていたクルマは当然として、気温が低くなるにつれて仕様変更すべき点を含め、満足のいくシーズンを過ごせるようあらためて解説したい。

エンジンオイルは条件に合ったものを選ぶこと

 まずは基本中の基本である油脂類。オイルはエンジンやトランスミッションを酷使することで劣化するが、動かさないからといって永遠に性能を維持できるワケではない。ましてスポーツ走行に特化したオイルは油圧や油温の安定性が優先で、一般的なオイルより対応する条件が狭いうえライフも短めだ。

 そのため休眠前にすべてのオイルを交換していようと、サーキットを走る前にはすべて入れ替えるのがセオリーである。

確実な制動力を得るためにはブレーキもオーバーホールしたい

 タイヤの空気圧や残量は今さら説明するまでもないが、ブレーキも環境によっては数週間でローターに錆びが発生する。ほとんどは強めのブレーキングを何度か繰り返すことで解決するが、ピストンシールの動きが鈍くなったりピストンが出っぱなしになる可能性も。

 ブレーキが正常に利かなければアタックどころではないので、何カ月も眠らせたクルマはキャリパーを分解して状態を確認。必要に応じてオーバーホールなどの対策をしておくべし。

冷却系は厳しい夏のままではダメ!?

 夏とのギャップで注意したいのは冷却系だ。多くの人はオーバーヒート対策で大容量ラジエターやオイルクーラー、最低でもクーラントやサーモスタットの交換くらいはやっていることだろう。

 しかし冷却チューンは「大は小を兼ねる」とはいかず、むしろ「過ぎたるは及ばざるが如し」だったりする。エンジンの熱量に対し冷却系が過剰だと油温や水温が低すぎる、俗に「オーバークール」と呼ばれる事態に陥ってしまうのだ。

 通常は1~2周のウォームアップで適温になるはずが、いくら走っても低いままでは全開アタックに移れない。ひとつ下のギヤを使って無理やり温めたとしても、長いストレートでふたたび冷えてしまい満足に走れずに終了、なんて苦い経験をしたことがある人もなかにはいるはず。

 あらかじめ冬用のクーラントや純正のサーモスタットに交換したり、現場でラジエターを部分的に塞ぎ風が当たらないようにするなど、クルマの状態に応じて何らかの対策を講じてみよう。

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