周囲に「センスがいい」と思われるクルマを紹介
アウトドアやキャンプに使い倒すクルマは、考え方にもよるが、新車より「ちょい古」のほうが汚れやキズを気にせずガンガン使える、とも言える。とはいえ、古くてもアウトドアやキャンプのフィールドで通ぶれるクルマが理想的だ。中古車であっても、周囲から「いいセンスしてるじゃん」なんて思われたいものである。
そこで、アウトドアやキャンプで使い倒せる、ちょい古の中古車の中から、「いいセンスしてるじゃん」「アウトドアやキャンプに似合ってるじゃん」という説得力あるクルマをピックアップしてみた。
ホンダ・エレメント
筆頭は、2001年北米国際自動車ショーにホンダ・アメリカがコンセプトカー「モデルX」として発表した市販モデル「エレメント」だろう。なにしろ、西海岸のサーファーに向けた、ライフガードステーションをイメージしたクロスオーバーモデルだ。
エクステリアはギア感、タフ感溢れる樹脂のグラティングパネルを多用し、観音開きドアを採用しているのも大きな特徴だ。アウトドアフィールドに止め、そのサイドアクセスゲートと呼ばれるドアを左右全開にすれば、エレメントを通してクルマと大自然が一体となった世界が絵画のように演出されるのだ。
ただ、当時は”早すぎた”クロスオーバーモデルとも言え、人気はいまひとつだった。2003年4月~2005年12月までの短い期間の販売、寿命だったのだ。
しかし、エクステリアは今なら、ほぼそのままでも通用どころかアウトドア派にぴったり。ちなみに筆者は最近、六本木で見かけたが、今だからこそカッコ良く見えた。サーファー向けということもあって、シートやフロアなどに防水処理も施されているから、SURF & SNOWのスポーツ派はもちろん、現代のオシャレアウトドア派にも最高の1台となりうるだろう。
日産エクストレイル
次なるちょい古グルマは、今では先々代となった日産「エクストレイル」T31型(2007~2013年)だ。こちらもSURF & SNOWユーザーに向けたクロスオーバーSUVであり、アクティブユーザーのためのフル防水インテリア、運転席で着替えがしやすいポプアップステアリングなどが採用され、まさにタフに使える走破性にも優れたクルマだった。
スバルXV
スバルにも、ぴったりな1台がある。それは、最新型では世界共通の「クロストレック」にネーミング変更された、スバルXVである。その3代目(2017~2022年)は、インプレッサスポーツをベースにした「Fun Adventure」コンセプトにしたクロスオーバーSUV。
4WDにはスバル自慢の悪路や雪道での脱出性能を高めたXモードを搭載。当時のSUV派は、フォレスターの代わりにはならない……とソッポを向いていたかもしれないが、最低地上高200mm+スバルのAWDによる悪路の走破性はクラス最強だ。
ラゲッジルームはインプレッサスポーツと変わらないスペースながら、コンパクトワゴン並みの積載性があった。しかし、最大の特徴は全高が1550mmと、立体駐車場への入庫が容易な点。アウトドアではもちろん、日常使いの便利さを併せ持った、数少ない本格クロスオーバーSUVなのである。
トヨタFJクルーザー
エクストレイルやXV以上にギヤ感あるちょい古な1台と言えば、トヨタ「FJクルーザー」(2006~2018年)があった。国内では初代限りで姿を消してしまったぐらいで、それほどの人気は得られなかったのだが、海外ではなかなかの人気モデルだったのである。
日本でブレークしなかった理由のひとつが、上記のエレメント同様、観音開きドアにあったようだ。ピラーレスでリアドアだけを開けることができない構造なのである(リアドアを開けるには、先にフロントドアを開けなければならない)。
もちろん、車内は防水防汚仕様で、ワイルドなエクステリアデザイン同様に、タフに使えるところが大きな魅力。ちなみにパワーユニットは4L V6である。もっとも、今では中古車がほぼプレミアム価格になってしまっていて、2011年式で200万円台前半~、最後期の2018年式だと400万円を超えてしまうのが難点だ。とはいえ、それだけレアなモデルとも言え、アウトドアフィールド、キャンプシーンで目立つこと請け合いである。