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なぜ「Z3」「ボクスター」「SLK」は生き残った? ドイツ勢オープン2シーターがマツダ「ロードスター」のマネではなかった独自路線とは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

メルセデス・ベンツ「SLK」:ラグジュアリーな電動ハードトップ搭載

 そしてもう1台、BMWのライバルでもあるメルセデス・ベンツが1996年に世に送り出したモデルがメルセデス・ベンツSLK。R170のコードネームで呼ばれる初代SLKは、初代Cクラス(W202)をベースとして仕立てられたモデルで、全長3995mm×全幅1745mm×全高1285mm、ホイールベースは2400mmとコンパクトなボディサイズとなっていた。

 なんといっても最大の売りは電動開閉式のバリオルーフで(余談だがカメラのコンタックスの元オーナーだった筆者は初めて名を聞いた時に反射的に「バリオゾナー」を連想した)、ルーフはスチール製ながら開ける、または閉じるの操作は約25秒で完了。ルーフを折り畳む際はトランクリッドが連動して後ろに開き格納。反対にルーフを展開した状態なら、通常どおり後ろからトランクが開けられ、338Lと十分なトランクスペースが確保されていた。

 当初はSLK320 KOMPRESSOR(コンプレッサー)と呼ばれるグレードが用意され、このモデルにはスーパーチャージャー付きの2.3L DOHCエンジンを搭載。これに5速ATが組み合わせられ、ギュルルル……と独特の音を発しながら軽快な走りを楽しませてくれたのだった。

■AMWのミカタ

 平成元年のユーノス・ロードスターをきっかけに数々のフォロワーが生まれた一方、歴史の波に消えていったモデルもまた多い。ドイツ3ブランドがこの時代に生み出したオープン2シーターは、ポルシェ・ボクスター、BMW Z3と後継のZ4、メルセデス・ベンツSLKと後継のSLCと、いずれも現在もなお継続しているのは特筆に値する。単なるフォロワーではなく、それぞれのブランドらしさを活かした独自の価値を創出している点に、名門の名門たる所以があると言える。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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