まるで家にいるようなマッタリ感が味わえる空間だった
2000年代中半、国産車ではユニークなクルマが続々と登場した時代だった。その中の1台、2代目トヨタbB(2005-2016)は、トヨタ・ダイハツ共同開発のコンパクトカー「パッソ」「ブーン」をベースに、若者にターゲットを絞った“遊べる”クルマとしてデビューした(ダイハツ版はクー)。
エクステリアはうねりを用いたワルっぽく派手なデザインが箱型の初代と大きく違う点だが、インテリアもまた、すでにこのAMWでも再三紹介した“マッタリモード”による「走るラブホ」として活用できるシートアレンジが有名だった。じつはオーディオにもコンパクトカーとしてこれまでにない特徴を持った1台でもあるのだ。
インテリアは音と光がテーマだった
何しろ、インテリアは「音×光」がテーマ。最上級グレードの“Z”Qバージョンにはフロントピラーツィーター(左右)、インパネツィーター(左右)、フロントドアスピーカー(左右)、リアダクトスピーカー(左右)、パワードサブウーハーの9つのスピーカーが奢られていたのである(Z”X”バージョン、S”X”バージョンは6スピーカー)。
しかも、オーディオモード設定ボタンによって、ライブ感あるPower-Beat、マッタリモード用のRear-Boost、車内で会話を楽しみたいときのBGM、リラックスして過ごしたいときのNaturalのサウンドモードを設定。シーンに合わせたドンシャリを含むサウンドがアレンジできたのである。