魅力的なのは最上級グレードだけではない!
お笑いコンビの場合、一方のほうが注目が高かったりする。それでも相方のほうは別の魅力があったりして、「じゃない方芸人」なんて呼ばれることも。
クルマでもグレードというのはときにはシビアなもので、最上級グレードばかりが注目されることも多く、それ以外は日陰の存在だったりする。とくにスポーツカーはその傾向が強いだろう。しかし、最上級グレード以外のグレードも注目に値することも多々あったりするわけで、今回はそんなグレードたちに注目してみた。
日産スカイライン「GTS」
スカイラインと言えば「GT-R」を一番に思い浮かべるかもしれないが、ハコスカやケンメリ時代は「GT」という二番手グレードも人気だった。第2世代となると、GT-Rの次にあたるのが「GTS」や「25GT TURBO」である。そもそもセダンやクーペの需要が落ち始めていたのは逆風だったが、そこはFRを採用するスカイライン。もちろん味付けはスポーツカーそのもので、今思えばスカイラインの血統はここにありといった感じだった。ちなみにこちらも中古車は高騰中だ。
日産シルビア「J’s&Q’s」
S13とS14のシルビアにあったのがこれらふたつのグレードで、最上級はターボの「K’s」だった。ちなみにJ、Q、Kはトランプの絵札に由来したもの。スペックはS14で比較すると220ps(K’s)と160ps(Q’s/J’s)で60psも差があった。ターボのほうが断然面白かったが、NAを目一杯回して楽しむのも悪くはなかった。
スバル インプレッサ「WRX」
「WRX」と言えば、インプレッサのスポーツグレード。さらに途中から「STI」などが加わったことで、WRXはベースグレード的な印象があった。たしかにSTIのカリカリな味付けは硬派で、スバルらしさを存分に味わえたのは事実だが、つねに臨戦体制な感じがあった。その点、素のWRXはポテンシャルは高く、加えて実用車的な部分も残されていて、日常使いには逆に向いていた。