オーナーが物語に惚れ込んで集めたクルマたち
トリノミュージアムには現在、49台ものヴィンテージカーが並んでいる。中村さんがデザインや性能、モデルやブランドに込められた物語に惚れ込んで集めたクルマたちばかりだから、とくに決まったテーマ性はない。
憧れのイタリアンビューティは確かにたくさんあって、とくにランボルギーニやフェラーリには12気筒モデルの歴史を通貫して見学できたりするけれど、ドイツのポルシェもあれば、英国のロールス・ロイス、日本のフェアレディもある。アメリカ車も今回、一気に台数を増やした。元はリンゴ・スターの愛車だったシボレーもあるし、北野武さんのオリジナル製作モデルもある。アメリカの覆面パトカーも面白い。
なかでも中村さんのお気に入りはランボルギーニ ミウラとフェラーリ288GTOで、どちらも以前に所有していたが、忘れられずに違う個体を改めて探し求めた。そしてつい最近、念願のメルセデスベンツ300SLガルウイングを手に入れられたのだ。
「珍しい色でしょ? ライトグリーンメタリックのガルウイングはたった20台のみ生産されたそうです。ラッジホイールにマッチングナンバーの貴重な個体です」中村さんの顔がいつになく綻んだ。
素晴らしいコンディションの300SLで、本当に淡いグリーンのメタリックに鮮烈なレッドのインテリアが眩しいくらいに美しい。ラゲッジ類も積まれており、日本で見ることのできるガルウイングのなかでは最上の部類だと思う。この個体を見るためだけに姫路に出かけてもいいくらい。
仲間内のツーリングのディスティネーションに最高のミュージアムだ。
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トリノミュージアム
〒670-0017
兵庫県姫路市福中町51番地 ヘルメスビル7F
Tel:079-224-2220